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第1067話
「ただいま〜……」
「もう寝てるんじゃないですか?」
「え?まだ21時だぞ?」
「明日オープンキャンパスでしょ?早く寝たんじゃない?」
家に帰ると真っ暗で、いつもなら出迎えてくれる大翔がいなかった。
夏月はああいうけど、まさかもう寝てるなんて思わなくて、外に探しに出ようとまで心配したのは杞憂に終わった。
俺の部屋の机で突っ伏して眠っていたからだ。
デスクライトだけが付いていて、問題を解いてる途中で眠ってしまったようだ。
ベッドまで運んで、布団を被せた。
「綾人さん、久々に一緒にお風呂入りましょ〜♡」
「ん〜…、でも…」
「大翔くん寝てるし、いいでしょ?」
「………うん。いいよ。」
一瞬悩んだが、大翔が起きるかもしれないという可能性を心配して断るより、夏月と風呂に入りたいという気持ちが勝ったからだ。
脱衣所で裸になって夏月に抱きつく。
「綾人さん積極的じゃん。何?どうしたの?」
「不完全燃焼…だったから……。さっき……。」
「〜〜〜♡♡俺もですっ♡♡」
夏月も裸になって、俺をぎゅーっと抱きしめる。
お互いの昂ったソレが、腹の間でぶつかり合う。
「元気だな。」
「そっちこそ。前で先に気持ちよくなる?」
「ううん。後ろがいい。」
「はぁ〜………、可愛すぎる。好き。」
夏月は俺の尻を撫でながら、チュッと唇にキスを落とす。
洗面台の下の棚からローションボトルを取り出し、一緒に浴室に入った。
いつもなら浴室に常備しているが、大翔が来たから棚に直したのだ。
よく覚えてたな、夏月。
浴室に入ってドアの鍵を閉め、夏月はキスしながら指先で俺の蕾を弄った。
「あっ…ん、夏月…、もう大丈夫だから…っ」
「ふふ。さっきまで俺の挿れてたもんね?」
「言うな…、バカ…。んっぁ♡」
「可愛い。キュゥって吸い付いてくる。俺の欲しい?」
夏月は意地悪だ。
答えは分かりきってるのに、俺が答えるまで挿入しない。
俺の蕾が夏月の先っぽにキスしてるだけみたいな焦らされた状態。
夏月の腰を掴んで、グイッと引き寄せる。
「欲しい。早くちょうだい。」
「〜〜〜っ、了解♡」
「あぁっ♡あっ♡♡」
グググっと中に入ってきて、圧迫感と快感に目の奥で星が飛ぶ。
抱きしめる力を強めると、夏月も強く抱きしめ返してくれる。
夏月の全て俺のものになればいいのにとさえ思うほどに、この男が愛おしい。
手放したくない。
ずっとそばにいたい。
「夏月っ…、夏月っ、好き…っ!もっと…」
「俺もだよ。愛してる。絶対離さない。」
「あっぁ♡イクッ♡♡夏月っ!」
「大丈夫。ずっとそばにいるよ。」
ズンっと奥を貫かれた拍子に、中がギュッとなって俺と夏月は同時にイッた。
さっき心の声全部、声に出てしまってたのかな。
そう思ってしまうくらい、夏月の言葉は今の俺が求めていたものだった。
「夏月…、好き……。大好き…。」
「疲れちゃった?」
「ん……。」
「明日はこんなもんじゃ済まないから覚悟しててくださいね♡」
湯船に浸かって、俺は夏月に抱きしめられながらうとうとと眠っていた。
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