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78話
「うん、そこにこすられて、気持ち悪くて。その感覚を忘れたいんだ」
蔵之介はぴくりと体を跳ねさせた。
巨体の男に触れ垂れたところをビアンカに触れて欲しい。されたことを、ビアンカにもしてほしい。全部上書きして忘れてしまいたかった。
「蔵之介が望むなら」
ビアンカは再び蔵之介の足側にまわり、蔵之介の足を持ち上げた。蔵之介の腰を持ち上げさせ、後ろの穴が見えるほどに体を返させた。
蔵之介は初めてする体制に緊張し体をこわばらせた。
ビアンカはそっとそこに自分の熱棒をあてがいこすりつけた。
何度もゆっくり往復されると蔵之介は腰をくねらせ逃げそうになる。それを ビアンカはつかみ固定する。
「動くと上手くできない、じっとして」
「うん、ごめん」
蔵之介は恥ずかしさで顔が真っ赤だった。こんなの……。
蔵之介の目から感情的な涙があふれた。
「蔵之介?どうした?」
「何でも……ない」
蔵之介は口元を手の甲で隠すが、ビアンカはそれをどけた。
「何があった?あの男に他に何かされたのか?」
ビアンカが聞くと蔵之介は首を横に振った。
「もっと前……」
「前?以前という事か?」
蔵之介はその言葉に頷いた。
「いじめられてたんだ。その時、服を脱がされた。ズボンもパンツも脱がされて。「嫌だ」って何度言っても聞いてもらえなくて、机に体押し付けられて、お尻を見られて、穴まで見られたんだ……それを写真に取られて……」
蔵之介は涙を流しそれ以上喋れないのかのどを詰まらせたような声を出した。
「僕に見られるのは嫌か?」
蔵之介は首を横に振る。ビアンカはそれを見て蔵之介の体に覆いかぶさり抱きしめた。
「僕が忘れさせてやる、蔵之介が嫌だったこと全部」
「うん」
蔵之介は声を絞り出し小さく言った。
「んっんん」
蔵之介は少し堪えた後苦しそうに息を吐きだした。後ろの萎みは既に緩みはじめ、ビアンカの指が内壁を押し中をやんわり広げていた。ビアンカは先ほどと同じ体制で蔵之介の腰を持ち上げていた。
「本当にここをいじるのははじめてなのか?」
「うん、触られはしなかったから。みんな汚いって言ってた」
ビアンカはそれを聞いてしばらく蔵之介の開いたつぼみ口を見ていた。
「すごくきれいだよ。それに柔らかい」
「い、いいよそういうの言わなくて!」
蔵之介は恥かしくなり、思わず言い放つ。
初めて勃起して、精通をビアンカの手により促され、さらには後ろのつぼみまで開かれた。全部ビアンカに持っていかれている。
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