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第2話
「また浮気されちゃったの、晶ちゃん」
和典と知り合ったバーだが、晶は行きつけだが和典は一見さんだった。
「さすがにもうないよ、捨ててやる!あんな男!」
晶はウォッカを飲み干した。
「俺もまんまと騙されるなんて!許せない、あの男!」
隣の光も同じようにウォッカを飲み干す。
よくよく話してみたら、晶と光は互いにハタチ、同い年だった。
背格好、互いに男運がない、というところまでよく似ていた。
気がつけば意気投合していた。
「マスター!お代わり!」
「俺も!」
2人でグイグイ、ウォッカを煽った。
「2人とも気持ちはわかるけど、ほどほどにね」
マスターの困ったような表情も効果はない。
「次は絶対、一途な男と恋をする!」
ガン!とショットグラスを晶が置いた。
「俺も!嘘をつかない、真面目で優しい男と恋をする!」
光も飲み干したグラスを叩きつけた。
バーを出ると、互いに肩を組み、飲み歩いた。
「次、どこ行くー」
互いに千鳥足な2人だったが、晶は目が覚めたら頭がガンガン痛み、思わず押さえた。
ふと周りを見渡すと自宅ではない。
「...何処だ、ここ」
不意に、うーん、と隣で唸り声がして見ると、光が寝返りを打った。
「...なんで光とラブホいるんだ...?」
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