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第4話

「...いつにも増して、太陽が眩しい、痛い」 「...それ、めっちゃわかる」 晴天の下、ラブホを出た2人は肩を並べて互いに飲みすぎて痛む頭を押さえた。 ほぼ背格好が同じ、晶が170に満たない、165cmなので、光も同じくらいだろう。 「...腹が減ってんのは確かだけど、家来ない?」 「えっ!?」 光からの申し出に晶が驚愕の声だ。 「ち、違う!ただ、外で話せる会話じゃないし、あと、鎮痛剤も飲みたいからさ」 「あ、ああ、だよな」 そうして、タクシーに乗り込み、光の住むアパートに着いた。 「...お邪魔しまーす」 「なんもないけど、テキトー座って」 そう言い残すと光は鎮痛剤を探しに行き、晶は部屋の中央のテーブルの近くに座った。 「ほい」 光に鎮痛剤と水を手渡された。 「あ、ありがとう」 光もグイグイ、鎮痛剤を水で流し込んでいる。 「どうする?ピザでも頼む?」 「だね」 光の持ってきたピザのデリバリーのチラシを2人で眺めた。 「トマトソース...ホワイトソースも捨て難い」 光が唸る。 「わかる...腹ぺこだし、両方、頼んじゃえば?」 「そうするか」 早速、光がスマホを片手に注文しているなか、晶は部屋を見渡した。 居心地のいい、ごく平凡な一室。 「30分くらいだって」 スマホを切った光が晶に告げた。

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