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第10話
光は店長と上手くいっているのだろう。
自分も早くいい人を見つけないと。
光を抱ける、タチなりリバなら良かったんだろうが、もう遅い。
光から連絡がなくなり、晶からも連絡を控えた。
部屋でゴロゴロしていたら不意にインターフォンが鳴った。
「...光」
久しぶりの光の姿があった。
「上がるよ」
「うん....」
光は暫し無言で、晶も口を閉ざした。
「...店長を好きになっても無駄だよ」
晶は唇を噛んだ。
「....そんなの言われなくってもわかってるよ、お前から奪おうなんて思ってなんかない」
「.....俺?」
光が素っ頓狂な声で目を丸くした。
「つ、付き合ってんだろ、店長と....」
光が爆笑した。
「俺が店長と!?そんな馬鹿な」
「だ、だって、いつも店長と帰ってるみたいだったし、仲も良さそうだし....」
俯き、心無しか声が細くなっていく。
「だって、店長に相談、乗って貰ってたんだもん、店長、イタリア人の恋人、ていうか同性婚しててさ、先輩だから、ゲイの」
「ど、同性婚....!?」
「もう結婚して5年なんだよ、今は日本とイタリアで遠距離なんだけど、凄く仲良くて、良く互いに行き来もしてるんだ」
「そうなんだ....でも、相談、てなんの」
「....お前のこと」
「....俺?」
光が頷いた。
「ネコ同士の恋愛、て成立するのか、て。でも、お前、いっつも、店長見てるし」
「ち、違うよ、店長といるお前を見てた、仲良いから...てっきりデキてるのかと....」
俯いていた晶に光が顔を寄せた。
気配に気づくと優しいキスをされた。
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