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第21話

晶と光はネコとネコの最大な問題点を克服した。 互いに晶は光の時だけ、光は晶の時だけ、リバになり、相手を抱けるようになった。 「ねえ、光」 「うん?」 「光さ、どうして、大輝さんと裕一さんとで4Pしようとしたの?」 素肌のままシーツの上で絡み合うように抱き合う晶からの愚問に光は口ごもる。 「....怒らないって約束してくれる?」 「怒らないよ」 光は晶に念押しした。 「...晶、俺の寝込み襲って、俺のちんこ借りて勝手にセックスしてたじゃん?」 「う、うん....」 晶が思い出し、真っ赤になった。 「...俺もやりたいなあ、て思ったの。2人同時なら問題ないかなあっ、て」 「....2人同時なら、て....」 「怒らないって言ったじゃん!でもダメだった」 晶が光の瞳を捉える。 「晶が抱かれるの見るなんてムリだった」 嬉しそうに晶が光にくっついた。 「でもさあ、大丈夫かなあ」 晶がぽつり呟いた。 「なにが?」 「あの2人、俺たちの家、知ってるじゃん、もし来たら...」 確かに、と光はしばし考えたあと、 「俺がバイトのときは晶はうちに来てなよ、で、バイトじゃないときは2人でいよう。晶がなにかされそうになったら俺が助ける」 光の頼もしい一言だったが、晶は訝しげだ。 「...気持ちは嬉しいけど...光だって貧弱....」 ガン、と頭を金槌で打たれたような衝撃。 「ま、た、確かに、貧弱は認めるけど...」 「あ、ごめん!光も華奢でか弱いから...俺を守ろうとして、同時に犯されるのが目に見えてるような」 うーん、と光が唸る。 「俺も犯されたくないけど、光が犯されるの見たくない」 晶の不安げに揺れる瞳を見つめた。 「相談に行こう!ゲイの先輩に」 「ゲイの先輩....?」 「そ。小林店長」 晶も聞いた事がある。 イタリア人と同性婚して5年の光のバイト先の店長だ。

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