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第7話
「眼鏡………だね。目、悪かったんだ?」
ハルキはチラリと翼を見る。
出掛けに変装しなきゃマズイよな?学校サボってるし。って良心が咎めたのだ。それで眼鏡。
いつもはコンタクトだ。
「いつもは眼鏡男子です!」
ニコッと微笑む。
「似合うね。それで制服着たら学生みたいだ」
何気ない言葉にドキリとくる。
実際は高校生だから。
「あはは、俺、童顔だから」
笑って誤魔化す。
「初めて会った時は未成年かとヒヤヒヤしたよ」
クスクス笑うハルキを見て、誤魔化せたとホッとする。
「たまに武器にしますよ?ショタ好きな人居るし」
「そっか、客は俺だけじゃないもんな」
ハルキはそう言って黙り込む。
えっ?サイトで知り合ったのに今更?
なんて、思ってしまう。
悪いなんて思わない。だって、客だから。
「最近は、ハルキさんだけですよ?まあ、信じないでしょうけど?」
慰めにはならないかも知れないが補足した。
「本当に?」
疑ってんだな、やっぱ。まあ、誰にでも足広げるからなあ。
「本当です。ハルキさん金払いいから」
失礼かな?なんて思いながらそう言った。
「良かった!君に客取らせたくなくて多めに払ってたんだ」
「は?」
キョトンとなった。
「自分が気に入った子が他の誰かに抱かれるのは嫌なんだ!」
力強く答えるハルキ。
「独占力強いんですね?知らなかった」
「うん、俺も」
ハルキはそう言って片方の手を伸ばし翼の手を握った。
いきなりきたので驚きはしたが握り返した。
そして、手を繋いだまま他愛もない話をし、海へと着いた。
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