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第10話
キスをしていたら身体がいやなくらい反応してしまう。
いつの間にかそう調教されてしまっている翼の身体。
アキオのせいか……それとも?
「ハルキさん、どーしよ、俺勃ってきた」
組み敷かれたままハルキに囁く。
「キスで?」
「ハルキさん上手いから………しよ?」
痛いけど、我慢すればいいやって翼は思った。
「ダメだよ、口で抜いてあげるから」
ハルキはキスをしながら翼のジーンズに手をかける。
「本当にしない気なんだね」
「ヒロが辛そうにしてるのは嫌だから」
ハルキの手がスルリと下着の中へと入ってきた。
「んっ……」
勃起したものを掴まれ声が漏れた。
「ヒロ……可愛い」
ハルキは耳たぶや首筋を舐めていく。
「ん……ハルキさん……」
愛撫は嫌いじゃない。
気持ちがいい。
セックスも嫌いじゃない。
自分を求めてくれるから。
ハルキの手が掴んだまま動きだす。
「あっ……んんっ」
気持ち……いい……もっと、
シャツをたくしあげられて、乳首を吸われる。
舌先が乳首を押したり舐めたりを繰り返す。
そして、舌先は直線を描きながら下まで舐めていく。
「ああっ!」
期待通りにハルキは翼のイチモツを咥えた。
ヒクヒクと反応する翼のソレはハルキの舌先で愛撫され、やがて白濁な液体を放った。
「あっ…………はあっ……」
洗い息を吐き翼は果てた。
「ヒロ……俺のも」
ハルキは翼の顔の上に跨りファスナーを下ろした。
◆◆◆◆◆
セックスはしなかったが愛撫を散々された。
愛撫だけでも気持ち良くなれる。
でも、物足りなさを感じる自分はビッチだと翼は思う。
「お風呂に一緒に入ろう」
ハルキはお風呂の用意をして翼を抱き上げた。
「ヒロは軽いね」
お姫様抱っこされ風呂場まで。
そして、珍しい事に泡風呂に一緒に入ったのだ。
いつもはシャワーしか浴びないハルキ。
家と違うソープを使えないから。
女性は匂いに敏感だから。と初めてセックスした時に言っていた。
「匂いつくよ?」
「今日は帰らないんだ」
「えっ?」
「出張っていってあるからいいんだ」
ハルキは翼を膝の上に抱く。
「本当はいつもこうしたかったんだ」
後ろから抱きしめられた。
「ひろ……俺と暮らさないか?」
耳元で囁かれた。
「えっ?」
「離婚するんだ」
「なんで?」
「ヒロを好きになったから」
翼は固まってしまった。
何を言っているんだろう?
「冗談……でしょ?」
「冗談じゃないよ……翼。」
ビクッとなった。
いま、翼って言った?
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