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第6話 特性

「っ、ぁ…れ?」  「良かった…。意識戻ったね。やっぱ輸血して良かった。」  「っ、ぅ、…は、は、」  「痛むよねー治るから大丈夫だよ。」  額の汗をカズキが優しく拭ってくれる。たくさんの管が腕を通っていた。  「訓練お疲れ様。何名だったの?」  「14名…だった、気がします」  「えぇ!?初日から?鬼だね…相変わらず」  苦笑いしてカズキはテキパキと処置をしてくれた。辺りを見渡すと保健室みたいなところだった。  「ああ!ここは医務室。怪我した仲間をここで治療しているんだ。僕は医師だから安心してね。」  「ありがとう、ございます。」  「しかし…血が止まりにくいね。」  「はい…。昔から。でも病院には行けなかったのでひたすら止まるのを待って、寝てました。」  「えぇ!?危ないなぁ!たまたま血液型がハルと一緒だったから良かったけど…。ミナトさんにハッキングしてもらってもカルテがどこにもないし…」  「?血液型…?」  首を傾げると、嘘でしょと口を覆って驚いていた。  「リョウタはO型だったよ。覚えておいてね。あと!次怪我したらまたハルから貰わなきゃいけないんだから気をつけてね!」  釘を刺されて勢いよく頷いた。まだぼーっとする頭をなんとか動かそうとするが、だんだん気持ち悪くなる。  「あー…こらこら安静に!ハルが後でご飯持ってくるから大人しくしてて!ミナトさんからの指示だよ!しっかり休むこと!」  頭を撫でられて目を閉じた。深く眠っていて、ハルのご飯を食べ損ねた。 

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