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第11話
「先生、今はここが限界のようです」
「そっか。どれどれ」
注射器のメモリを見てみる。
「狭いね。ここから始めたんでしょ」
と注射器のメモリを指さした。
「はい。この量では使い物にならないので、広げますか?」
「そうだね。これだけ狭ければ、普通は小さめのサイズから広げてあげるけど、今日は時間もないし、本番で苦しい思いするのも可哀そうだから、う~ん、中の下の大きさから始めてみようか♪」
「昨日届いた洋物のゴム製とやらはどうでしょうか?」
「あ、あれね。いいかもね。感触が柔らかくて、初めての子にはいいんじゃあないかな」
四目屋。両国に店舗を構え、性に関する商品を取り扱う店だ。
先程使用した通和散もここから買い付けている。
その四目屋から昨日新商品が届いていた。
近年この国にも洋人が増え、今までにはなかった食文化や性文化、建築様式が入ってきた。
この館もそうだ。
完璧な洋館とはならなかったが、和洋折衷な建物となっている。
洋人の客層にはそこが良いようで、好評を受けている。
未緒が乗っているベッドも洋物の一つだ。
「世界は広いね~。要君。これどうやって作ったんだろうね」
男根の形を模したゴム製をプラプラさせていた。
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