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第20話

僕達の仕事はそれから毎日行われた。 いや、毎日なのか何時間ごとなのかはわからない。 始めは自分たちに与えられたものだけをこなすのに必死になっていたから、時間を気にする余裕なんてなかった。 でもある時壁を見渡してみると、どこにも時計が見当たらなかった。 時間というのはわかっているだけあと何時間で終わるとか考えられるけれど、外を覗ける窓もないここでは時間を確かめる術は無くただ作業を終わらせることだけが、苦しい時間から解放される術だった。 泣きわめいていても、体を動かさずともただ作業として彼らの体を洗い流し部屋に運ばれればそれを見守る作業。 可哀想だなという感情は少しばかりのものになっていた。 そしてそれは男たちに酷い仕打ちを受けている少年たち程酷いものだった。 最初は抵抗を見せていた彼らも次第に快楽に身を委ねるようになっていた。 舌を言われるがまま、されるがまま絡み合わせ、腰を振り乱し男たちのグロテスクなものを頬張るように奉仕をする。 毎回狂ったように抱きつぶされ無垢だった体は歪な体へと変化していく。 勿論それらは全て彼らを蝕み崩壊へ向かわせるものでしかなかった そんな行為が何回か行われたある日、床に倒れている少年をひっくり返すと妙なことに気が付いた。 身体が嫌に冷たく、瞳孔が開き下からは糞尿が垂れていた。 体をゆすっても反応は無く恐る恐る胸に耳を押し当ててみると、心臓の音が聞こえなかった。 「死んでる」 点滴しか与えられず、終わりが見えない苦痛を与えられ続けた彼の体は耐えられなかったんだ。 ヒナ君とホムラ君を見ると二人とも青ざめていた。 僕も同じ顔をしていたと思う。 ついに死人が出た そしてその恐怖は僕達よりも調教を受けていた彼らのほうが強かった。 誰かが呟く声が聞こえた「…殺されたくないよ」

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