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第23話

鎖に繋がれた僕達を見つめるのは、様々な仮面を着けた大人達。 なんで、そう口にしても遅く考えを巡らそうとしてもさっきから心臓の音に支配されていて、司会らしいピエロマスクを着けた人物が何か言っているのだけを視界で捉えるばかりで状況を整理する事ができない。 隣にいる子供たちはこの状況が分かっているのか、慌てる様子もないどころか下を向いたままで自分たちが置かれている現状に何んの興味も持たないように見える 夢だ、きっと夢、そうであってほしい けど手足首に繋がれた枷の冷たさや、眩しすぎる照明が、こちらを見つめる視線に全て支配される感覚が全て今起こっていることだと実感させられる 僕が何をしたんだろう、ここまで必死に家族の元に戻りたくて確実性のない希望を抱いて嫌なことにも、何も考えないようにして仕事をこなしたのに 脳裏に浮かびあがるのは大人たちに犯される少年たちの姿だった 自分にもあんな汚らしい行為が待ち受けているのだろうか、そう考えただけでこの場から消え去りたかった、逃げたい… 一時の優しさを知るよりずっと絶望を味わっていた方が精神は安定するんです。 あの執事が言っていた言葉がよぎった、思いだして理解した 蜜を吸わされていたのは僕だ、安全だと思い込まされて滑稽な姿をさらしていたのは僕だったんだ 「死に、たくない」 「では、一度商品は一旦下げまして数分間の小休憩を入れた後に競りにいたします!」 じゃらっと重たい鎖に引っ張られる感覚で立たなければいけないことに気が付いた。 されるがままに僕は重たい足を前に前にだして、舞台のそでに吸い込まれていった

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