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第2話

それから3年後 桜は幼稚園に上がり、自分もランドセルを脱ぎ制服に袖を通していた。 家は相変わらずのマンションだったが、ご近所付き合いも悪くなく、父の仕事も起動に乗りこの上なく順調だった。 だが、突如その日は来た。 その日父親の帰りを待ちながら桜と遊んでいると,一本の電話が入った。 「はい、もしもし」 母が電話対応しているのを見ていると、様子が変だった。みるみると顔が強ばり、自分と目があうと首をふるふるとふりながら、その瞳からほろりと涙が伝った。 「はい、わかりました...今すぐに向かいます」 最後はもう声が掠れて、五分とも経たない内に見るからに母は疲れていた。 電話が終わると受話器は置かれることなく母の手から滑り落ち地面に当たってからコードで吊られ、母は地面に力なく崩れ落ちた 「お母さん!」 駆け寄ると母は嘘、嘘と譫言のように呟いている 「嘘?何が、どうしたの?」 「お父さんが...パパが亡くなったって」 突然の事に僕は、何も言えなかった。

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