20 / 20
第20話
夕飯も終わってカイとソファーでまったりしていたら、俺の腕の中でうとうとしているカイが予期せず爆弾を落とした。
「なんかさ、たまになんだけど朝になると下腹部の辺りに違和感があって…」
「え!そうなの?」
最近は何も言っていなかったので、何も感じていないのかと思っていたがきちんと体は快楽の余韻を残していたようだ。
俺は少し大袈裟に驚いてみせたが、カイは俺の違和感に気が付いていない。
「そう…尻の方がうずく…みたい…な」
「それは大変…あー。寝ちゃったか」
俺の言葉に頷いて異変を俺に伝えようとしてくれているので、これは期待に応えなくてはいけないのではと体を起こしたが、時既に遅し。
うとうとしていたカイはすぅすぅと可愛い寝息をたてて夢の国へ一足早く行ってしまった。
俺は項垂れながらカイを抱き上げてベッドに運んだ。
今日も起きているカイとは何もできなかったなと残念に思いながらカイを抱き締めて寝た。
「おはようお寝坊さん」
「おぁよ」
可愛いあくびをして目を擦りながらカイが起きてきた。
俺は昨夜のカイの発言で年甲斐もなくもんもんとしてしまって寝れなかった。
寝息を立てるカイをいつまでも眺めているのも楽しかったが、あまりにも手持ち無沙汰だと段々と寝てしまったカイに対して怒りがこみ上げてくる。
カイを後ろから抱き締めてパジャマの裾から手を滑り込ませ朝までしつこく乳首を弄りながら耳元で愛を囁いてやった。
昨夜は睡眠薬を使っていなかったのにカイは起きなかった。
もう起きても構わないと耳の後ろにキスしたり、尻の方へ手をのばして穴の上を撫でたりしてみたがカイは起きなかったのだ。
「カイの好きなコーンスープだよ」
「うん…」
「どうかした?具合悪い?」
眠そうなカイへ今日は市販品だがパックのコーンスープを温めてスープカップに入れた物を差し出す。
クルトンと彩りの為のパセリと一緒に俺の“愛”もスープの上を飾っている。
テーブルの上には白い皿がランチョンマットの上に置かれ、ロールパンとスクランブルエッグとレタスをメインにしたサラダが乗っていた。
完璧なモーニングプレートだ。
「何か…胸が痛い…」
カイが下を向いてのろのろと椅子に座った。
俺も椅子に座って朝食を食べながらカイを観察していたら、カイがポツリとぽつりとこぼした言葉に俺は持っていたフォークを取り落とす。
部屋にカランとフォークが床にぶつかる大きな音が響いた。
発言に驚いたと同時に、内心ではガッツポーズが止まらない。
俺もよく我慢した。
そろそろ先に進んでも良いだろう。
心の中で自問自答して、ついつい嬉しさで笑いそうになるのを我慢して心配そうな表情を作る。
「え?大丈夫?診察するからソファーに行こう」
椅子を倒しそうな勢いで立ち上がってカイの手を引いて昨日も二人でまったりしていたソファーに座らせる。
俺は足早に部屋に戻ると聴診器とシリンジを持ってきた。
持病があって子供の頃は入院生活の長かったカイは診察に特に疑問も持っていないようだ。
俺が心配そうな表情をしていることに少し不安になっているようだった。
とりあえず診察のふりをしようとまず後ろを向かせて聴診器で背中から呼吸音を聞く。
本来は前から呼吸音を聞くのだが、目的があるので今日は後ろから聞いた。
当然異常があるはずがない。
「前向いてくれる?」
「おれ…病気なの?」
「それを今から調べるんだよ。大きく吸って」
前を向かせてそこまで服を捲らせず聴診器を胸に当てて呼吸をさせる。
数回大きく息を吸わせ呼吸音と心音を楽しむ。
「んっ!」
「どうしたの?」
「いや…あの…」
「異常かもしれないから、服捲って胸見せてね」
手を少しずらすと聴診器が乳首に当たる。
金属の冷たさに驚いたのかカイから声があがった。
俺は心配そうにしつつ、カイに服を捲らせた。
そこには明け方まで散々弄りまわしていた乳首がぷっくりと腫れてこちらに主張をしている。
しかし、俺は何食わぬ顔でうっすらとしか無い胸の肉を持ち上げて触診をしていく。
うーんとわざとらしく首を捻るとカイがどんどん泣きそうな顔になる。
「何かの病気?」
「うーん。腫瘍があるようなしこりはないし…他に何か変わったことない?」
泣きそうなカイに頬が緩みそうになるのを必死に我慢しつつ、カイが考えている隙に乳首の根元を摘まんで捻るように刺激してやる。
必死に自分の体の異変を考えているカイは無意識に足を擦り合わせている事に気が付いていない。
乳首にむしゃぶりつきたいのを押さえてカイの言葉を待つ。
「えっと…昨日も言ったけど、たまに腹の奥がじくじく疼くみたいな感覚があって」
「そっか。ならお尻も見てみるから出してみて?」
「えっ!でも…」
「でも、見ないと何が原因か分からないよ?恥ずかしいなら後ろでも向いておく?」
カイから出てきた言葉に口角があがってしまうのを隠す様に口許へ手をやって、さも深刻そうな声を出した。
俺の声のトーンに、遂にカイの目には不安からか涙がにじみだす。
しかし不安でも俺に尻を見られるのは恥ずかしいのか目をキョロキョロとさ迷わせている。
内心、散々触りっこで恥ずかしい姿も見ているのに今更なのではと思ってしまうが俺は優しく頭を撫でてカイを宥めた。
俺の心配げな声にカイはこくりと頷いて立ち上がるとおずおずとパジャマのズボンを脱いでソファーに膝をついて背もたれに手を掛ける。
「ちょっと器具使うから痛かったり、変だなって思ったら言ってね」
「う、うん!」
「じゃあ、少し足を開いて力抜いてて」
ソファーの上にタオルを敷いて膝立ちにさせているので俺の目の前には夜な夜な開発したアナルがあって、今では縦に割れている立派な縦割れアナルだ。
本来の触診だと手袋をするのだが、折角なので手袋をせずにカイの尻の肉をぐにゅりと掴んだ。
両手で尻を揉むと、肉の動きに合わせてアナルもぐにゅぐにゅと動く。
足を閉じていたのを少し足を開かせてアナルの上に指を置くと、それを察したカイの体が勝手に反応してぱくぱくと俺を誘いだした。
そんな穴に器具を差し込み開く。
その違和感にカイは息を詰める。
「お腹の中触るよ?」
「う、う…うひっ!!」
一応声を掛けるが、カイの返事を聞かずに前立腺を狙って指を曲げる。
その刺激にカイから可愛い声が上がった。
散々開発したのだから当然なのだが、起きている時に後ろを弄ったのは今日がはじめてなのでカイは戸惑っているのか“どうして?”や“なんで?”と戸惑いの声が小さく聞こえてくる。
後ろを向かせたのは失敗だったな。
折角のカイの顔が見えない。
しかし、戸惑っているカイの反応に俺の下半身は熱をもちはじめた。
「え?な、なに?お腹…なっ!」
「大丈夫だよ。ここオトコノコでもお腹で気持ちよくなるところだから」
器具を抜いててもう一度カイの穴に指を差し込む。
前立腺を狙って指を動かすと、カイの腰がくねくねと俺を誘うように動く。
ついに俺は我慢できずにスラックスを引き下げると、下着からペニスを取り出す。
カイの尻の窪みにペニスを乗せるがカイは覚醒時に感じるはじめての刺激にいっぱいいっぱい過ぎて気が付いて居ないようだった。
カイの穴に指を入れたままペニスを開いた手でしごく。
「あっ、あっ…あぅっ…ひっ!」
「ふふふ。ただの触診してるだけなのに、気持ちよくなっちゃった?」
快楽に負けて俺へ腰を押し付けてくるカイの尻の肉にペニスを押し付ける。
穴は俺の指をぎゅうぎゅうと締め付けてもっと刺激が欲しいと腸壁を蠢かせていた。
俺が果てるのと同時にカイも俺の指でイッてしまった。
薄い精液がカイのペニスから勢いよく飛び出すのではなく、トロトロと溢れるように排出されている。
カイの精液はソファーに敷いたタオルが受け止めているので後でチャック付きの袋に入れて保管しようと心に決める。
「折角だからお腹に直接お薬も注入しておこうね」
カイの尻の上に出してしまった精液をシリンジで吸い上げた。
指を引き抜いてぱくぱくと物欲しそうにしている穴にシリンジを当てて擬似的に中出しをしてやる。
力が抜けたのか自分の精液で濡れたタオルの上にへたり込んだカイの穴からはシリンジで入れた俺の精液が逆流してきていてとても厭らしい光景が目の前にあった。
俺は汚れたペニスをカイのパジャマの背中部分で拭うとスラックスを元に戻す。
「カイの症状の原因が分かったよ」
「え…おぇ…何のびょうきだった?」
カイを後ろから抱き締めてやると、不安そうなカイが見上げてきた。
俺はこればっかりは我慢せずカイにディープキスをしてやる。
口からグチュグチュと水音をさせて舌を絡ませてやると、カイは俺の腕をぎゅっと握ってきた。
口を離すと、くたりとソファーの背もたれの上に頬をつけてへたりこんだ。
「カイの病名はねぇ…“欲求不満”だね!」
「よっきゅうふまん?」
「最近忙しくて触りっこもしてなかったもんね」
カイの頭を撫でて病名を告げると、最初はポカンとしていたカイの耳がサッと赤くなる。
カイに伝えたのは半分正解で半分嘘だ。
理由は単純明快で、欲求不満等ではなくセックスした後の余韻で体が反応してしまっているだけだろう。
今日は擬似的にではあったが中出しまで進んだ。
「今度からお腹疼いたらまた私に言ってね?お腹の中カキカキしてあげるからさ」
「ほ、ほまれ…あいがと」
「んーん。大好きなカイのためだもの。気にしないで」
素直に俺にお礼を言ってくるカイの頭に顔を寄せつつ、俺は遂に“起きている時の”カイとのふれあいのチャンスを手に入れたのだ。
しかも、意識の無い時に散々弄りまわして熟れた状態のカイの体を起きている時に好きにできる。
俺は嬉しくて嬉しくて次が待ち遠しくてたまらなかった。
ともだちにシェアしよう!