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第25話
撮影に編集、印刷に校閲。無事に雑誌が創刊されるまでは駆け足だった。
ようやく、七月の半ばに雑誌『STAR』は本屋やコンビニに並んだ。
雑誌の発売日翌日が休日だったので、ホテルの会場で業界関係者やメディアも集めて、なかなか大々的に創刊記念パーティーが開かれた。
『STARS』は真那人の携わる雑誌だから、夜からのパーティーだが、昼から会場に入り準備に駆けずり回った。
そして日が落ちてきた頃には、来場者も続々と集まってくる。真那人の本番はこれからだ。
パーティーには、出版業界の関係者やファッション界の大物などが大勢集まる。真那人にとっても、気の抜けない大イベントだ。
周防には会場で行き合ったが、パーティーの最中はあちこちと動いていたため、パーティーで出た食べ物など食べる暇もないくらいに忙しかった。
午後七時にスタートしたパーティーは二時間ほどで成功のうちにお開きになった。
来場者も徐々に帰っていく中、真那人は会場の片付けをしたりしていた。
「真那人」
後ろから声を掛けられ振り向くと、そこには周防と拓実がいた。
「あぁ、お疲れさん」
「真那人さんこそ疲れたんじゃないっすか?」
「まぁな。何も食ってねぇから腹減った」
腹が空きすぎて、残った料理を食べたいところだった。
「ですよね〜、あ、じゃあこれから三人でバー行きましょうよ」
「そうだな。真那人も行こうぜ。もう大丈夫か?」
「もう用事は終わったところだし、飯食えるなら」
バーで何か食べるものがあるだろう。このメンツで飲むのも初めてだが、たまにはいいかもしれない。
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