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第30話

「え、お、おい!」  真那人の抗議は制止され、周防の手は真那人の上半身を弄り始める。そして徐々にその手は、胸元に慎ましくある二つの蕾へと移動した。 「あっ……」  真那人の手は周防に抑えられていて、抗うことができない。やはりそこを触れられると、声が出てしまう。  なぜ周防はこんなことをしているのだろう。意識が完全にはまだ覚醒していない頭で考える。この間のやり直し?酔ったからその勢いなのか?彼の意図が分からない。  周防は執拗に乳首を攻め続けた。お陰で体が火照り始め、真那人の中心も反応を見せ始めた。 すると、周防は体を倒して真那人の胸元に咲く突起をペロリと舌で舐めた。 「あぅっ」  思わずビクっとなってしまう。 「真那人は乳首が敏感なんだ?」 「そんなこと……」 「そうかな?良い反応見せてくれたのに?」 「うるさ、い……」 「まぁ、そう言うなって」  周防は真那人の髪を撫でた。 「なぁ、マジ重いからさ、下りて欲しいんだけど」 「あぁ、ごめん。そうだな」  素直に周防は真那人から下りて、ソファーの前にしゃがんだ。 「じゃあさ、体起こして座れよ」  周防の命じるままに、真那人は体を起こして背中をソファーに預けた。 「お前を、気持ち良くしてやるよ」  周防が上目遣いで不敵に笑んだ。 「は!?な、何言って……」  周防の笑みに、真那人は恐怖に背中がゾクリとした。一体、これから何が起こるというのだ。  昔の自分なら、相手が男だろうと気持ち良ければそれで良いと思っていたし、快楽が得られれば愛だのなんだのは関係なかった。  けれど……周防は何か違う。周防を前にすると、軽々しく交わることができないと感じるのだ。 それがなぜなのかは分からないが。 「いいから。大人しくしてて」 「え、何する……」  真那人が抗議の声をあげようとすると、周防は自分の口元に人差し指を当てて、静止した。 そして真那人の脚を開かせてその間にポジションを取り、真那人の中心に手を当てて撫でてきた。

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