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第31話
「え、お、おい!」
真那人の抗議は制止され、周防の手は真那人の上半身を弄り始める。そして徐々にその手は、胸元に慎ましくある二つの蕾へと移動した。
「あっ……」
真那人の手は周防に抑えられていて、抗うことができない。やはりそこを触れられると、声が出てしまう。
なぜ周防はこんなことをしているのだろう。意識が完全にはまだ覚醒していない頭で考える。この間のやり直し?酔ったからその勢いなのか?彼の意図が分からない。
周防は執拗に乳首を攻め続けた。お陰で体が火照り始め、真那人の中心も反応を見せ始めた。
すると、周防は体を倒して真那人の胸元に咲く突起をペロリと舌で舐めた。
「あぅっ」
思わずビクっとなってしまう。
「真那人は乳首が敏感なんだ?」
「そんなこと……」
「そうかな?良い反応見せてくれたのに?」
「うるさ、い……」
「まぁ、そう言うなって」
周防は真那人の髪を撫でた。
「なぁ、マジ重いからさ、下りて欲しいんだけど」
「あぁ、ごめん。そうだな」
素直に周防は真那人から下りて、ソファーの前にしゃがんだ。
「じゃあさ、体起こして座れよ」
周防の命じるままに、真那人は体を起こして背中をソファーに預けた。
「お前を、気持ち良くしてやるよ」
周防が上目遣いで不敵に笑んだ。
「は!?な、何言って……」
周防の笑みに、真那人は恐怖に背中がゾクリとした。一体、これから何が起こるというのだ。
昔の自分なら、相手が男だろうと気持ち良ければそれで良いと思っていたし、快楽が得られれば愛だのなんだのは関係なかった。
けれど……周防は何か違う。周防を前にすると、軽々しく交わることができないと感じるのだ。
それがなぜなのかは分からないが。
「いいから。大人しくしてて」
「え、何する……」
真那人が抗議の声をあげようとすると、周防は自分の口元に人差し指を当てて、静止した。
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