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第40話

「つまり、なんだってんだよ…」 「お前が好きだよ。ずっと前から」 「え…」  突然の告白に、意表を突かれた真那人は、驚きに目を丸くした。 「お前は?」  周防が両手で真那人の顔を挟み、目を合わせた。 「俺のこと、嫌い?」 「…好き…これ、言おうと思ってた」  何故か、素直に言葉が出た。今まで言えなかったのが嘘のように、気持ちを周防にぶつけることができた。 「本当に?」 「うん。アンタが好きだよ。ずっと…一緒にいたい」  真那人が意を決して想いを告げると、周防は両腕でギュっと抱きしめてきた。 「良かった。出会ってから長く、お前に手を出すのを我慢してたんだ」 「な、なんでだよ」 「お前に、嫌われたくなかったから。触れたかったけど、ずっと我慢してた。でも、お前があまりにも可愛くてさ」  そう言うと、周防は額にキスをくれた。これまでに周防としたキスの中で、一番甘く感じられるのは何故だろう。 「でも、いつから俺のこと?」  真那人は周防の頬に触れながら聞いてみた。 「お前は忘れてると思うけれど、律子との見合いの後が、初対面じゃないんだぞ?俺たち」 「え?違うの?」  てっきり、会社に訪ねてきたあの時に初めて会ったのかと真那人は思っていた。 「違う」  真那人は17歳の頃に街を歩いていて、男に声を掛けられた。

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