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第8話 変化【木ノ下と眞那斗】

まずは髪の毛を。次に背中、胸、お腹、足を念入りに洗う。木ノ下さんが俺を、だ。 観念した俺は身を委ねていた。 「翔吾から連絡が来たんだ。狛崎の身を案じていたよ。発情期は辛いから、俺が面倒診てやってくれって。今後、薬が飲めるようになったらコントロールが可能になるらしい。俺はいつでもお前の要望に応えるつもりだよ」 優しい声がシャワーと共に頭上から降ってくる。末野原先生は木ノ下さんにも説明していたようだ。俺は1人じゃないんだと安堵する。 「心配掛けてごめんなさい」 尻尾からぽとりと水が滴り落ちた。 「狛崎は、自分を過小評価しすぎだ。俺は、狛崎で興奮するし、抱きたいと思ってる。発情期のお前は自分が思っているよりも可愛い。もっと素直になれよ」 「………………はい」 風呂場の椅子に腰掛けている俺を、木ノ下さんが後ろから抱きしめる。 「少し腰を浮かせることができるか」 「こう、ですか?」 言われた通り風呂の縁に両手を着いて腰を上げた。これから始まることへの期待で、心臓がドキドキと波打っている。 木ノ下さんがコンディショナーを手に取り、俺の後孔へ塗る。会陰と玉袋を揉みしだき、ゆっくりと長い指が入ってきた。 「……ぁ、……あ……ぁっ、あぁ、……っ」 今までも後孔は何度か弄られていたせいで、すんなりと指を受け入れることができた。入口を広げるように大きく出し入れされる。 (やばい、もう既に気持ちがいい……) 「…………ぁっ、きもち、いい……です。ぁぁ、ぁんっ……ん、いい……」 発情期で感度が良くなっているっぽい。 木ノ下さんの指が、奥へ奥へと入ってくる度に鳥肌が立つ。 「ここ、分かる?」 「ええっ……ぁ、ん、、なにそれ。あ、変な感じ……あっ、ぁ、もうだめ、ぁう……、出る、止まら、ない…………ぁっ」 「指がキツい、もうちょっと力抜け」 「やだ、むり、かもぉ……」 にちにち……卑猥な音が浴室へ響く。お尻の奥にいいところがあるとは知らなかった。 木ノ下さんが奥の気持ちいいところへ刺激を送る度に、精液が飛び散った。最初こそ濃かったものの、だんだん水のように薄くなっていく。下半身が快感で痺れている。 気持ちがよすぎて止めてなんて言えない、お尻の刺激に喘いでいるただの変態だ。 もっともっとと、腰が木ノ下さんを催促している。 「もう俺が無理」 ボソッと木ノ下さんが呟き、指の束をずるりと抜く。 まだ続きがあったのだと、尻へ集中していた俺は一瞬我に返ろうとしたが、そんな暇は与えられなかった。 物凄い質量の肉棒が俺の後孔を貫いたのだ。キャパオーバーの刺激に目の前がチカチカした。

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