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第4話光と影【七瀬と紅緒】

紅緒は身体が小さい。俺が175センチあるのに対し、紅緒は160センチだ。本人は小さいことを気にしているようだが、可愛いだけで何の問題も無い。 よって、交合う時はかなり奥へ入ってしまう。最初は痛がっていた紅緒も、今となっては快感へと変わり、自然に奥へ奥へと身体が拓くようになった。 紅緒のナカは、いつもうねっていて心地がよい。善がっている紅緒は際限なく艶っぽく、堪らなく興奮するのだ。 「ぁっ、ぁ……ぁん、ぁ、ぁ、もっと」 足をできるだけ開いて俺を受け入れる。迎え腰をどこで覚えたのか、1番の奥へ誘われた。 「紅緒の好きなとこ。気持ちいい?」 「……き、もちいい……ぁんっ、七瀬、キス……ん、ぁぁっ」 行為中はいつもキスを強請る。舌を絡ませ、紅緒は美味しそうに俺の唾液を飲んだ。 「ふぅ……ん、紅緒は可愛いね。本当に可愛い」 「七瀬も……かわいい」 「ありがと」 細い身体をしならせて快感に耐える紅緒はとても綺麗だ。小さな山のてっぺんにはぷっくりと膨れた乳首がある。 額に張り付いた赤毛を指先で触った。 腰を突き出し、最奥目掛けて何度も抽挿すると、紅緒から白濁液が散った。 「ぁぁぁぁあっ、そこはすぐイくからぁ……、ぁ、ぁぅ……だめ……」 イってる最中に、ぎゅっと足でホールドされた。ここで流されないよう俺は耐える。 「残念。俺はまだイかないよ」 「ななせも……いっしょ」 「もうちょっと頑張って」 「ふぇ……ぁ、うん」 あーもう、本当に可愛いなぁ。俺が一緒に終わらないことはいつもなのに。 よしよしと頭をひとしきり撫でて、蕩けている紅緒の後孔へ速度を早める。肌と肌がぶつかる音と、紅緒の喘ぎ声、俺の息遣いが三重奏みたいに聞こえた。 「や、あ……ん……は、ぁ、あ、あ、、ひぃっ……ぁ……」 「イく、よ」 「ひゃいっ……いっぱい、だせっ」 「んんっ………………はぁ、はぁ……」 射精と同時に、くたんと紅緒が弛緩した。瞬のうちに満足して寝落ちしている。 いつものお強請りからしては、頑張った方だ。 「頑張ったね。お疲れさま」 「…………ん…………すぅーすぅー」 赤毛の狐は気絶したように寝ている。 紅緒のナカから雄を抜いた。奥で出した精液は直ぐには降りてこない。きっと紅緒は起きないだろうから、後で掻き出すことにしよう。 紅緒には尻尾が半分無い。子供の頃、虐待により切られたようだ。どうしてもっと早く出会っていなかったのだろうと、彼の尻尾を見る度に怒りでどうにかなりそうになる。 俺たちは愚かな狛崎のように簡単に狐化しない。命の危険を感じない限り、耳も尻尾も出ない。限りなく人間に近い狐である。 言っておくが、狐であることを誇りには全く思っていない。狐であるために、狐から疎まれ、蔑まれ、迫害されてきた。 狐以外の別のものになれたらいいのに。誰にも邪魔されない暮らしを送りたい。すやすや眠る紅緒を見てると、叶わない夢を抱いてしまうのであった。

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