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29.俺たちの約束 16
それを望んでいたくせに、実際に面と向かって言われたらやっぱり照れてしまう。
修平は俯いた俺を抱き上げ、そのままベッドに組み敷いた。
少し開いたカーテンの隙間から、夕日が差し込み部屋はオレンジ色に染まる。
その中で耳に届けられる心地よい声に顔を上げると、真直ぐに見つめてくる瞳があった。
その瞳は熱を帯び、見下ろされる強烈な色香に動くことができなくなる。
さっきとは一転した、男の目。
「今度は僕が千秋を食べる番」
そう言いながら修平は俺の頬に触れ、頬を撫でていた手の親指で唇を撫でた。そして少し開いた隙間から親指を差し入れる。
「んっ……」
思わず唇をすぼめると修平は目を細め、指の腹が舌を擦るようにして口腔をかきまわした。
なんか、……変だ。
修平の視線一つで身体が疼く。
修平に触れられるところがどこも熱くて、顎の下を指で擽られるようにされると、びくんと腰が浮いてしまう。
そして、その視線が近付いてくるから手を伸ばして修平の首に巻きつけた。
修平の体を引き寄せると、お互いの唇を合わせてキスをする。
そのキスは次第に深くなっていって、ざらつく舌先の甘い感触に酔ってしまいそうだ。
「…んぅっ……ぅ…んっ」
角度を変えながら何度も食べられてしまうようなキスが降ってきて、歯列を舐められ唇を軽く噛まれるとか、甘くて困る。
「……ふ…ッ、ン……ん……」
唇を舐められ、舌を吸われると腰がジン……と疼き、既に俺の中心部は固くなっていた。
熱い舌と絡み合う水音が部屋に響いて耳に入ってくると、余計に火照った体は熱くなる。
キスだけでボーっとしてきた俺に目を細めると、修平は耳にチュと軽いキスをした。
そして形に沿うように舌を這わせると、柔らかな耳朶を軽く噛んだり、中へと侵入させ水音と吐息で俺を頭の中まで執拗に刺激する。
「……っ、ん……ンンっ…」
俺がそのくすぐったい刺激に耐えようとしていると、今度は胸にピリッとした刺激が伝わった。
「ぁ……ッあ……」
修平はシャツの中に手を滑り込ませると俺の胸の突起に触れ、それをぐりぐりと軽く摘む。
「あっ、…くぁ……」
「千秋のここもう固くなってる」
そう言いながら胸を弄られると恥ずかしくて更に顔が熱くなってしまう。
すると修平は胸の辺りにまで移動すると片方の乳首を舌で舐め、軽く歯を立てた。
「や……あぁ、い……ッん」
「痛い? 気持ちいい?」
視線が合うと余計にドキドキしてもう無理……。
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