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29.俺たちの約束 20

「千秋、口が疎かになってるよ」 修平に言われなくてもわかってるから口に含もうとするのに、修平はわざとそのタイミングを狙って俺の中の良いところを掻くように触る。 「あっ、んぁ……しゅ、へ……」 そしてクチュクチュと水音をたてながら弱い部分を擦られ続ければ、修平を気持ちよくしたくて頑張っていたのに、がくがくと揺れる腰が止められず、修平のものを握り締めたまま突っ伏すように快感に耐えているだけだ。 「うっ、あぁ……あ、あっ……」 拡げられたそこは空気が入り込み、ローションと絡まってグチャグチャと響く水音を大きくさせる。 それと同時に伸ばした舌でものをねぶられて、先端を舌先でこじられるともう溶けてしまう。 「あっ、あぁぅ……んぁ……」 快楽にぐったりしていると、少し強く腕を引かれた。 そして仰向けに寝かされると、修平は自分の着ていたシャツを脱ぎ捨て覆い被さってくる。 「千秋、僕もう限界」 その目は我慢できない雄のようでぞくぞくした。 そしてキスをすれば修平がつけてるネックレスが肌に触れて、ひやっとしてくすぐったい。 それは“俺の”って印の、首輪的なネックレス。 それを見ていたら瞼にもキスをされ、視線がぶつかると同時に深いキスをしながらその固い先端を後孔へとあてがった。 そして、もう待てないと全身で言われているかのように、焦らさず奥まで押しつけられる感覚に視界が白む。 「あぁっ、う…あ、あぁ……ッ」 それだけで体がビクビクッとしなり足にぎゅっと力が入って震えた。 すると耳に修平の息がかかると同時に、優しい声に胸が締め付けられた。 「千秋、愛してるよ」 そう耳元で囁かれるだけでうっかりまたイッてしまいそうになるのを我慢して、俺も好きだと、愛してるんだと伝えるかのようにしがみ付く。 「お、俺も……ッん…あぁ……」 なんかそう言ってるとなんとなく涙が滲んできて、修平はその涙にキスをするとまた目を細め、啄むようなキスをすれば激しく腰を打ちつけてきた。 「あ、……んっ、そこ…あっ…んンっ」 確実に俺の弱いところを狙っては打ちつけ、大きめのストロークでの突き上げが腰に響けば快楽となって全身に広がっていく。 「千秋の中、すごく熱い……」 修平のこそ熱いと思いながら、頭の中が修平で一色になっていく。 もう何も考えられないくらい修平で一杯だ。 そんなときに甘く囁かれキスされて舌を絡めながら扱かれて、その刺激が脳内へ響くと怖いくらいに幸せな気持ちになった。

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