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29.俺たちの約束 21
ずるりと腰を引かれ、内壁を擦られるたびに体の細胞一つひとつまで痺れてしまいそうになる。
「ひゃっ、あ…あぁ……ッん」
「千秋……」
何度も名前を呼ばれて、弱い部分を擦り上げられれば快感が体の奥から沸いてきて下腹部から全身へと広がっていく。
それと同時に、胸までも一杯になって目の前にいる修平が愛おしくてたまらなくなった。
多分、今までで一番感情が高ぶっている。
好きすぎて死にそう。
それくらい修平が好きで好きで……、たまらなく、好きだ。
抱きしめる手に力を込めながら、この特別な日をかみしめていた。
いつもは恥ずかしくてなかなか出来ないけど、この気持ちをちゃんと言葉にして伝えたいと思って……すがりつくように修平の首に手を巻きつける。
口を開けば喘ぎ声が漏れそうになるのをぐっと我慢して、力を込めて修平のことを引き寄せた。
「お、おれ……ッ……」
修平のさらさらとした黒髪が指に絡まると、真っ直ぐに目が合った。
あぁ、やっぱり好きだ……。
「修平、愛してる…んだから、な…───」
なんとか伝えたい言葉を放ったとき、修平は形容しがたい表情で俺を見ていた。
そしてその瞳からきらっと光るものが滲んだ気がする。
それは……、なんだか涙が滲んでいるような……。
そんな気がした瞬間、真相を明らかにする前に全てを塞がれるような熱いキスが降ってきて、喘ぐ声からすべて修平に飲み込まれていく。
激しく腰を打ちつけられると体の芯からジンジンと疼くように快感が広がって小刻みに震えだす。
「ふっ、ぅ……ッん…ん……」
食べられるようなキスをされながら突き上げられ、我慢がきかなくなった俺は吐精感に抗うことなくお互いの腹の間に精を放った。
「んっ、んん…───ッ」
うごめく中で、まだ固い修平のはそのまま動きをやめることはせず、俺のはまたその刺激ですぐにやんわりと頭をもたげた。
「あっ、まって……い、ま……んぁ」
イったばかりには強すぎる刺激に修平の首に回していた手に力が入ると。
修平は俺を抱き起こして、そのまま強く抱きしめた。
そしてさらに力を込め、強く痛いくらいに抱きしめる。
「……千秋。僕はさ、千秋が思っているような優しい人間じゃないんだよ」
突然何を言い出すのかと思えば、修平はそのまま続けた。
「嫉妬深いし、独占欲ももの凄く強い。執着心だって人一倍強いんだ。だから千秋はいつか僕に呆れて離れていってしまうかも」
すると俺が反論する隙すら与えず、修平はぎゅっと俺のことを引き寄せると耳元で言ったんだ。
「……でもね。例えこの先どんなに千秋が僕から離れようとしたとしても…───僕は千秋を離してあげられない」
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