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29.俺たちの約束 23
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それからどれくらいの時間、こうやってベッドの上で抱き合っているのかわからない。
「あっ、あ…あぁっ…あぁぁぁっっ」
何度目かの絶頂を向かえ、腹をまた白濁で汚す。
すっかり日が暮れて夜になっているのはわかるけど、時間の感覚がないくらいあれからずっと修平と抱き合っていた。
修平も何度か達しているので俺の後孔からは修平の出したものとローションが混ざり合い、擦られるたびにすごい音を立てて、動きが激しくなれば押し出すように中から溢れ、体もシーツも濡れていく。
「も……しゅうへ、あっ、……んぁ」
「千秋、イく……」
修平がそう言ったとき、もうすでに朦朧としてた俺は、目の前にいる修平がただ愛おしくてその身をゆだねるだけだった。
「好きだよ。千秋が大好き」
耳元で囁かれながら、根元まで突き入れては引き抜かれ、それがどんどん速くなると射精感が膨らんでいくような絶頂がまた近づいてくる。
「あっ、あっ…修平……ッん」
がくがく揺さぶられながら修平の名前を何度も何度も呼んで、ぐちゃぐちゃになった結合部のように俺の頭も溶けてしまいそうだ。
───…千秋。
そう名前を囁かれながら、中で修平のが大きくなって弾けた時、同時に俺の思考も白く弾け、性懲りも為しに白濁を吐き出しながら、ぎゅうぎゅうと修平を咥えたまま締め上げた。
そして俺の中に修平の白濁がドクドク注ぎ込まれているのを感じて、修平が優しくキスしてくれると本当に幸せでゆっくりと瞼を閉じる。
修平の、すげーあったけーな。
目を閉じたままそんなことを感じていると、うっかり修平とのガキを想像しちまったりして、なんかおかしくなった。
すげーいい気分だから、修平を抱き寄せてそっとキスをしたんだ。
*
「まだクラクラする気がする」
そう言いながら寝返りを打てば修平の指が優しく俺の髪をすいた。
「ごめんね。病み上がりなのに無理させちゃったね」
「別に……け、結婚したし……」
とっさに枕に顔を埋めながらボソッと呟くと、修平がクスクス笑いながら俺のことを抱きしめた。
そしてまた俺の頭とかにキスしたりして、とにかく修平は甘いんだ。
でもそれが全部、様になっていて格好つくからまたちょっとムカつくけど。
そんなときふと左手の指輪が目に入って気づかれないようにニヤけてしまった。
「千秋どうかした?」
「な、なんでもねーし」
微笑む修平を見ていると俺も嬉しくなった。
ただ嬉しいことが幸せで、修平を引き寄せてその胸に顔を埋めた。
(修平、ありがとな)
そんな風に俺のハタチの誕生日は、2人で生きていくと誓う門出の日にもなったんだ。
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