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1.偶然はいたずら 2
俺の恋敵(勝手に自分がライバル視してるだけ)である新藤 修平はとにかくモテる。
どこがそんなにいいのかと女子に聞いたことがあった。
返ってきた答えは。
聞いているだけでムカムカするような内容。
頭がいいからとか。
格好良いからとか。
背が高いだの、クールで大人っぽいだの、ふざけんなっ!
「あいつ、性格悪いのになんでモテるんだ?」
帰りながら友達の内川 に問いかける。
「俺は別に新藤が性格悪いって思ったことないけど、女子は顔が良ければいいんじゃね?」
「いや、あいつの性格最悪じゃん? 俺、1年ときから何かと目を付けられていつもイヤミを言われるし」
内川はそう言うけど、俺にしたら新藤の性格は最悪だ。
とにかく嫌味な男で、ちょっとした事で突っかかってきたりするんだ。
「確かに柏木はいつもいびられてるな」
「制服の裾が出てるとか、ネクタイがどうとか、校則違反だとか、みんな同じことやってんじゃん! なのにどうして俺だけがいびられなきゃならねーんだよ」
「あいつって柏木には特に厳しいからな。そんで告る相手がみんな新藤が好きとか、お前らってどんな因縁なんだよ」
最悪なことには違いねぇな。
そう思ったらため息がでた。
「あーあ、あんなにモテまくりならヤリまくってんだろうなぁ。俺も早く彼女ほしいーなぁ」
「まぁ、柏木。落ち込むなって」
「お前は彼女いていいよなぁ」
「落ち込むなって」
マリエちゃんは、今まで好きになった女子の中でも一番かわいかった。
笑顔が特に可愛いし、可愛いからといって気取ってなくて性格も良くてさぁ……。
はぁ〜。付き合いたかったなぁ。
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