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1.偶然はいたずら 11
新藤に触れられて初めて気がついた。
……なんで、俺の勃ってるんだよ。
何もかもわからなくなってパニックになっていると、新藤が俺のを撫でるように弄り始めた。
「お、おい、やめろよ」
「嫌だね。もっと柏木の嫌がる顔が見たい」
「意味わかんねぇよ。や、やめろ……」
新藤は俺の言葉なんて無視して俺を押さえつけながら片手で器用にベルトをはずし、ズボンの中に手を入れてきた。
「やめろって……っ……ん」
「ここは、やめてほしくなさそうにしてるけど」
「うるさ……っい……っ」
初めて他人が自分のモノをしごく感覚に慣れない。
思わず体がびくびくと震えて、予想がつかない動きに体が翻弄されてしまう。
ヤバイ……。
ありえないのに、気持ちいい。
男だからだろうか、気持ちいツボを知っていてそこばかり刺激される。
そして油断していると、また新藤の唇が俺に重なった。
それは、さっきまでのとは比べ物にならないくらいの……。
俺の想像なんて遥かに超えた深いキスだった。
やべぇ、こいつってこんなキスするのか?
すると俺のズボンがパサッと落ちる音がするのと同時に、新藤の手の動きも早まる。
その刺激に思わず、声が漏れてしまった。
「んっ……ンあっ──」
「可愛い声出すんだね」
信じられねぇ。
女みたいな声を俺が出した?
また酸欠でクラクラしていた俺の頭ではそれ以上のことは考えられなくて、壁にもたれたままズルズルと座り込んでしまうと。
「立ってられないくらい気持ちい?」
クスクスと笑う新藤の声が耳に届き、苛立たしい。
「ちげーよ……ふざけん…なっ、気持ち悪いんだよ」
「素直じゃないよね。こんなに先走りで濡らしまくってるのに」
「やめろ…男なんか無理だ……」
「無理って試したことあるの?」
「あるわけねぇだろ! ……んっ」
その言葉を聞いた新藤はまたニヤリと笑うと。
あろうことか、……俺のモノを口に含みやがった。
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