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1.偶然はいたずら 13
イク瞬間がわかったのか、新藤は一気に俺のモノを吸い上げた。
「ッ……!! あぁぁ…───っ」
頭が真っ白になるほどの快感が全身を駆け抜けて、俺は新藤の口腔内に白濁液をぶちまけてしまう。
新藤は俺のを吸い上げると、そのまま俺の白濁液を飲みこんだのか、喉が上下したのが見えた。
飲むなんてあり得ないけど、ダルすぎて何も言う気になれない。
ぐったりしている俺を新藤は見下ろすように見つめている。
俺はそんな新藤を残った気力を振り絞って睨みつけた。
「その睨んだ顔、そそる」
「ふざけんな。この変態ホモ野郎」
「気持ちよくイかせてやったのに、随分な言い草だな」
「なっ……」
悔しいが言い返せない。
こんなヤツに思いっきりイかされたのは、この俺だ……。
あまりのダメージに落ち込んでいた俺の髪の毛を新藤がすきながら言った。
「可愛いな。あんな女より僕にしなよ」
「男なんかありえねーよ。つか、可愛いとか気持ち悪い」
「試したこともないくせに」
「そんなこと試さなくてもわかる!」
すると新藤は壁に手を置いて、さらに顔を近づけて囁いた。
「1度比べてみたら? 女と男とどっちが良いか……。って童貞だから比較できる女がいないか」
「うるせーよ! 誰が比べるかっ」
力を振り絞り新藤を突き飛ばすと、その一瞬の隙をついて部屋から逃げ出した。
途中、ずり落ちたズボンの裾でこけそうになるけど、なんとか階段を下りながらズボンをはいてベルトを締める。
そして、俺は逃げるように新藤家を後にした。
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