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4.引き込まれたテリトリー 10
新藤は俺のいいところを擦るようにして奥まで突き上げる。
今までに知らないこの快感が怖くなるから、新藤にしがみついた。
すると激しく腰を打ちつけながら、新藤の切なげな声が耳元に降ってくるから、また俺は中にいる新藤を締め付ける。
「千秋…僕、もうイきそう……」
「あぁ……っ、んぁ……っっ」
その吐息交じりの声は、また俺の体を駆け巡り。
やばい……俺もイク。
「んぁぁ、あぁぁ────っ」
「…………くっ……」
そして俺が白濁をぶちまけたと同時に、新藤も俺の中に欲望を吐き出した。
「……あ、あぁ……ッ……」
中でビクビクと数回に分けて射精したのがわかり、その余韻にも体が震えてしまう。
それがおさまると新藤が肩で息をしながら覆いかぶさってきた。
そんな新藤の体は汗でしっとりと濡れていて。きっとそれは俺も同じで。
快楽のふわふわしたまどろみの中にいると、新藤が俺に微笑む。
「千秋、好きだよ」
俺はそんなストレートな言葉が急に恥ずかしくなって新藤に背を向けて無理やり布団をかぶった。
そして、その瞬間に色々と思い起こしては軽くパニックになる。
なんつーか、成り行き? で……男と寝てしまった。
それだけでなくケツの穴を好き放題された挙句、女みたいに喘ぎまくってしまった。
それに、なんだよ。あの最後の!
あんなのまるで、俺がほしがったみてぇじゃねぇか。
マジで、どうしよう。勘弁してくれ!
時間よ戻れ!!
「さっきから何をブツブツ言ってるの?」
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