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5.宙に浮いた気持ち 6
「もう一度聞くよ……千秋は僕が好き? 嫌い?」
そ、そんなこと……わかんねぇよ。
って、即答できない自分にも戸惑った。
前なら確実に嫌いだった。
でも、なんか新藤のほかの顔みたいなのわかってきて……嫌いってわけじゃなくなってきて。
でも、好きとか……。
つか、好きか嫌いかなんて極端すぎる。
俺が黙ったままでいると、新藤がついばむようなキスをしてきた。
「お、おいっ……」
「もう、待つのも疲れたから」
そういうと俺が何かを言う前に塞ぐように唇を合わせた。
だんだん深くなるキスに、また俺の力が抜けていく。
「ん、……っふ、んっ」
だめだ……。
頭がボーっとしてきて、何も考えられなくなる。
ヤバい、このままじゃ流される。
そんな気がしたとき、新藤は俺の中心部に触れ、撫でるように触った。
「ン───っ、……んっ…っ」
ダメだ……。
昨日の快感を思い出した体が僅かにビクつき始めた。
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