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6.俺だけがいない 7
チッと俺は舌打ちして、教室に行こうと振り返ったとき……。
「か~し~わ~ぎ~、なんだそのシャツは~」
そこには生徒指導の山瀬が……。
やばい……。
新藤に注意されることしか頭になくて、山瀬のことを忘れていた。
「そんなシャツ着て来ていいと思ってんのか」
「い、いや……今日は間違えて。脱ぐから、今すぐ脱ぐから」
「いいや、生徒指導室に来い」
「う、内川~」
内川は山瀬に捕まっている俺を避けるようにそそくさと階段を上っていく。
この、裏切り者めぇ~。
それから俺は山瀬に引きずられながら生徒指導室に連れていかれて、みっちり山瀬の説教を受けた。
それもこれも、全部新藤が悪いんだ。
げっそりして教室に戻ると。
今度はなぜか新藤の席の周りに女子が集まっている。
「あれ、どうしたんだ?」
席に戻って内川に聞くと、なんでも新藤が勉強を教えてあげているらしい。
ふーん、頭いいからな。
女子をはべらせていい気なもんだ。
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