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6.俺だけがいない 8

群がっている女子の隙間から一瞬だけ新藤の顔が見えた。 ……また、笑ってやがる。 しかもまた気持ち悪いくらいの笑顔だ。 今まで、仏頂面してたくせに。俺のことは無視するくせに。 なんかイライラする。 どうしたら無視されなくなるんだろう。 「俺、ピアスでもあけようかな……」 俺が突然そんなことを言い出したもんだから内川はまた驚いていた。 「どうした? なんか、お前変だぞ。柄シャツ着てきたりピアスとか。また新藤に言われるぞ~」 つか、むしろ言わせたいんだよ。 あれからずっと俺の存在自体なかったことのように振舞う新藤がムカついてイライラしてしょうがないんだ。 どうしたら新藤が俺に注意するのだろうか、それだけ考えているうちに今日も1日が終わってしまった。

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