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7.夕焼けは媚薬 3
俺はゆっくりと新藤の家のドアをあけた。
「おじゃまします……」
家の中はシーンとしていた。
誰もいないみたいに静かだ。
そしてまず、俺はお姉さんに言われた戸締りをする。
それから靴を脱いで階段をのぼり、新藤の部屋の前に立った。
どうしよう……。なんか、成り行きでここまで来てしまったけど。
ドキドキと心臓が大きな音をたてはじめる。
「……新藤。か、柏木だけど」
部屋の中からは返事がない。
なんだ、あいつ。家の中でも無視決め込むつもりか!?
「は、入るからな」
そう返事のない新藤に一応断ってドアをゆっくり開けた。
少しあけた隙間から中を見渡すも、人の気配を感じない。
あれ? 新藤、いないのか? ……と、思ったけど。
中に入ると…………見つけた。
新藤はベッドに横になっていた。
なんだ、寝ていたのか。
そう思い、少しだけ近づいてみる。
少し、傾いた日の光を遮断するように半分だけ閉められたカーテン。
それでも、入り込んだ光に照らされた新藤の寝顔は……。
なんつーか、とても綺麗でドキドキした。
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