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7.夕焼けは媚薬 8

自分の想いを告げる瞬間、俺はギュッと眼を閉じてしまった。 新藤がどんな顔をするのか、怖くて見れなくて。 つか、俺。今……い、言った……。 言ってしまった……。 どうしよう。沈黙が永遠に感じる。 自分の心臓の音がうるさい。 まるで耳元で鳴ってるかのように聴こえる。 ……すると、俺の髪に何かが触れた。 すぐに新藤の指が俺の髪をすいているんだとわかった。 その指が耳に触れたとき、体がビクつくとその反動で目を開けてしまい。 目が合った瞬間。 新藤の頬が緩んだ。 「────合格」 と、一言だけ言うと新藤が俺を抱き寄せ一瞬にして俺の視界がぐるりと回ると、いつの間にか俺が新藤のことを見上げていた。 でも、全然頭の中の整理が追いつかない。 「つか、合格って何が!?」 俺が噛み付くように聞くと、新藤は久しぶりに柔らかい笑顔を向ける。 ヤバイ、また心臓が破けそう。 すると、新藤は鼻がくっつきそうなくらい俺に顔を近づけてきて言った。 「よく出来たね。えらいよ、───…千秋」

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