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8.ひとりじめしたい 12

「新藤……こっち…っ、ンッ……来い」 何? という感じで新藤が近づいてきた。 俺は手を伸ばして新藤のサラサラとした髪の毛に触れる。 その手触りのいい黒髪を撫でながら首の後ろに手を回し引き寄せながら言った。 「新藤、キスして……」 そういうと新藤は一瞬だけ驚いたような顔をしたような気がしたけど、手を休めることなく俺に覆いかぶさってきた。 「……っ、しんど…っ……ンッ」 「千秋は反則ばかりするね」 「はんそ、く……っ?」 俺が問いかけるも、部屋の中には俺の水音だけが響いている。 新藤は俺のを刺激する手を休めないままニッコリと笑った。 「もっといじめようかと思ってたのに、そんな可愛いこと言われちゃったら出来ないね」 言い終わると同時に俺にキスをしてくれた。 どんどん深く濃くなっていくキスは絡み合って気持ちよすぎる。 「っ……もう……ッン……」 激しいキスでイキそうなことをうまく伝えられない。 背中に回した手に力が入り、シャツをぎゅっと握りしめる。 反則技を使うのはいつだって新藤だと俺は思う。 新藤で頭がいっぱいいっぱいなのに、あのタイミングで言うなんて。 「千秋、好き…───」 「俺も……っっンァ…───」 そう言った瞬間、高ぶった俺は新藤の手の中にたくさんの白濁をぶちまけた。 腰が小刻みに揺れて白濁が出きったら、満足そうに新藤は笑いながら指に絡まった俺の白濁液を舐め取っていく。 「お前、それエロい……」 「僕からすれば今の千秋の格好のほうがエロいけど?」 「なんだソレ……」 新藤はにこやかに笑うと、俺の腹とかに飛び散った白濁液を丁寧にティッシュでぬぐい、俺の服のボタンやらをとめていった。 力が抜けたままの俺はその光景を見ながら、新藤はいいのかなと思っていた。 「お前はいいのかよ」 「ん?」 「その……お前は抜かなくていいのか?」 「僕は千秋の気持ちよさそうな顔見てるだけで満足。それにどうせなら入れたいし、千秋の可愛い声もたくさん聞きたいから楽しみは取っておくよ」 「…………」 新藤はストレートすぎると思う。

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