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第9章 打ち震える鼓動 1

やべー、めちゃくちゃ手が震える。 新藤も最初こそ驚いたような顔をしたものの、今は余裕の笑みを浮かべながらされるがままだ。 ボタンを1つ1つ外していくと、新藤の綺麗な肌が露わになる。 俺はゴクッと唾を飲み込んだ。 新藤も俺のほうをじっと見ている。 それだけでドキドキした。 シャツがはだけた新藤は色っぽい。 俺はたまらずに、キスを落とす。 唇の隙間から舌を差し込み、絡めると新藤も応えてくれる。 でもそこは俺の経験値が足らず負けてしまいそうになるから慌てて唇を離した。 「……ンっ、オイ! お前は黙って俺にされてろ!!」 「キスされて何もしないでいるなんて出来ないんだけど」 「じゃあ、もうキスは終わりだ!!」 俺はそう言うと、今度は自分の唇を新藤の耳元に這わせた。 耳元は一番フェロモン度が高いんじゃないだろうか。 俺の好きな新藤の匂い。 やっぱり、俺も変態だな。 たまらずに首筋にキスをすると、新藤の体が軽くビクついた気がして、俺は目を見張る。 ん? もしかして、新藤って首が弱かったりする? 俺はそのまま首筋に舌を這わせてみると、やっぱり体がビクッとなった気がした。 微かにだけど、絶対に首が感じるんだ。 さっきキスマークをつけたときにはそんなことはなかったのに。 いや、あれは色気も何もなく力任せで吸い付いたからな……。 今度こそはと、新藤の首から鎖骨にかけてネットリと舐めあげた。 「…………っ……」 「新藤、首感じる?」 「そんなの千秋が触るとこ全て感じるよ」 そんな言葉に嬉しくなって俺はゆっくりと吸い付いた。 新藤がさっき指定した鎖骨上の部分に。 さっきより上手に付けられたキスマークを見ながら俺が顔をあげると、新藤は満足そうにしていた。 「どんな気持ち?」 俺が聞くと目を細めながらフフっと笑う。 「千秋に攻められるのも悪くない」 「なんだ? バカにしてんのか!?」 「してない。ただ、嬉しいだけ」 新藤のストレートな言葉に顔を赤くせずにはいられなかった。

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