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9.打ち震える鼓動 2
俺はそれから鎖骨の上にもう1つ、肩に1つとキスマークをつけていく。
そうやって付ける度に新藤は俺のだって感じがして嬉しい。
すると次第にもっとしたいって気持ちが沸き起こってくる気がした。
「新藤、横になれ」
今度は新藤をベッドに横にさせて、また馬乗りになった。
いつもはこうやって見下ろされる事が多いけど、新藤を見下ろすのも悪くない。
独占欲とか自尊心とかが満たされていく気がして。
するとどうしてだろう。
さっきキスは終わりだと言ったのは自分からなのに、無性にキスがしたくなった。
でも、キスなんかしたらまた俺のが負けてしまう。
それでも、我慢できそうにない。
新藤の唇を指でなぞった。
「おい! キスしてやるから、お前は絶対に舌動かすんじゃないぞ!! わかったか!?」
「出来なかったら?」
「出来ないじゃねぇよ。やれよ」
クスクス笑っている新藤が気に入らなかったけど、キスすると新藤は俺の言ったことを守っていた。
俺はまだまだ超のつく初心者だし、どうやったら新藤が気持ちいのかわかんねぇけど。
気持ちが伝わるように一生懸命キスをした。
そして、唇が離れると新藤の顔がいつもより色っぽく見える。
やべぇ、胸のドキドキが今まで以上にヤバイかもしれない。
「なぁ、新藤。……もっと、触ってもいい?」
「もちろん。いいよ」
新藤の体中、どこも知らないところがないくらいに触りたいって思った。
そしてどんどん這わせた唇を下ろしていく。
男の胸なんて全然いいなんて思ったことないのに。
つか、俺は巨乳好きだったはずだ!
いつか胸の谷間でモフモフするのが夢だったんだ。
なのに、現に今欲情してるのは男の胸で……。
いや、でもコイツ以外のなんてどうも思わない。
新藤は特別だ。
俺はそっと鎖骨から胸の突起にかけてなぞるように舌を滑らせた。
新藤の体が微かにでもピクンと動くのが嬉しい。
またそこに印をつける。
そうしているうちに新藤の体中に赤い花が咲いていた。
胸の突起を舐めていると新藤から吐息が漏れる。
「………はぁ…」
それを聞いた瞬間、もっと声を出させたい欲望にかられる。
その一心で俺は新藤のズボンのベルトに手をかけた。
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