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10.溺れれば夢中 15
新藤の目が細まり、瞼に優しいキスが降ってきた。
「僕も千秋が好きだよ。ずっと僕のそばにいて」
そんなこと言われなくたって離れねぇし、離れられない。
口を開くと相変わらず喘ぎ声しか出ないので、そう体で伝えるように俺は新藤にしがみついた。
でも新藤はそれを利用して体制を変える。
いつの間にか俺の方が新藤を見下ろしていて、下から激しく突き上げられる。
「ンあっ……あっ、あっ」
すると新藤は上体だけを少しだけ起き上がらせると、しがみついていた俺を引き離した。
目が合うと、優しい視線の奥に熱いものを感じて余計に射精感が高まる。
新藤は妖艶に微笑むと俺のことをトンっと突き離すようにして、同時に激しく突き上げはじめた。
バランスを崩して上半身を反らした体制のまま下から新藤の突き上げを受ける。
新藤の固いものが、中のいいところに狙いを定め、擦らせながら奥へと深く深く突く。
味わったことのない角度からの突き上げに、全身の毛穴が開き、同時に手足は痺れるみたいな感覚になって、そんな快感にもう耐えられない……。
「んぁっ、ふぁ……っ、ああああぁ────っ」
「見て、千秋。突くたびに出てる、気持ちいい?」
「ふぁぁ…っ、ンぁ……っ、気持ち、いいっ……修平っ」
白濁が出るたびに体がビクビクッとしなる。
新藤は跳ねる俺の体を引き寄せて抱き締め、激しい腰つきはそのまま、耳元で甘く囁いた。
「千秋は僕以外知らなくていい。僕だけを知っていたらいいんだよ」
耳に響く新藤の声が心地よくて、そんなことを言われたらもう一生童貞でもいいかとか思っちまうじゃん。
「しゅう…へ……、はぁ……」
「何?」
「キス……したい…っン……」
快楽に朦朧としたまま顔を上げると、優しく笑った新藤は繋がったまま俺が下になる体制に戻ると深いキスをしてくれた。
「千秋はそのままでいい。僕だけ知っていて……」
そう言って俺のことを見つめる新藤からは怒りは消えているように思えたんだ。
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