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12.とびきりを届けたい 10

するといろんな感情が沸々と沸いてくる。 悔しい……。 あいつが俺以外に笑いかけるのも、あいつが俺との喧嘩とか気にしないのも、全部ムカつく。 自分だけが取り残されてるみたいで……。 元はと言えばお前が俺に好きだと言ったんじゃないか。 俺だけをお前に夢中にさせとくなんて……ムカつく。 ムカつく。ムカつく。ムカつく。 その時だった。 その眼鏡男が、新藤を車に乗せるように肩に手を置いた。 俺の怒りはそこで爆発すると、突発的な行動として表面に現れる。 「俺の修平に触るんじゃねぇ‼︎」 頭で考えるより手が先に出て、力任せに眼鏡男をぶっ飛ばすと、新藤の腕を掴んで走った。 「えっ? お、おい。千秋?」 困惑しているのが声色から伝わってきた。 どんな顔をしているのか気になるけど、振り向かずに走っていく。 ただ、俺はお前を独占したい。 俺は新藤の腕を引いたまま、近くの校舎に入った。 そして、目についた図書室に入っていく。 図書室には誰もいなかった。 そして、俺は図書室の奥にある書庫に新藤を連れていく。 うちの学校の図書室には、書庫という古い本を置いておく小さな部屋がある。 この間、担任に言われてそこに古い本を持って行ったばかりで、書庫は鍵がかかるのもその時知った。 誰にも邪魔されたくないから、鍵のかかる書庫の方が話もしやすいだろう。 書庫に入るなり鍵をかけて、そして力任せに新藤を角へと追い込んだ。 新藤が中にある本棚にぶつかって尻餅をつくと、俺はそのまま新藤に馬乗りになってキスをする。 「修平……お前は誰にも渡さないんだからな」 「ち、千秋?」 頭に血が上るとはこういうことかもしれない。 何がなんだかわからないと言った様子の新藤の唇をまた強引に奪いキスをする。 そしてそのまま新藤の制服のボタンを荒っぽく外して、首筋に舌を這わせていくと新藤の腕に阻まれた。 上がダメならと、今度はスボンに手をかける。 「お、おいって……」 新藤はまだ困惑したままだったが、構うことなくカチャカチャとベルトを外し下着ごとスボンを少しおろすとそのまま新藤のモノを口に含んだ。

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