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15.修学旅行最終日 10

「あれ? やっぱり何か物音しないか?」 絶対に今度こそ気付かれた! だから言ったじゃねぇか。 生理的に浮かんでくる涙を滲ませながら睨むも、修平にキスをされて喘ぎ声ごと塞がれる。 その体ごと振り払おうとしても、俺の中で奥から響くような律動と濡れたそこが擦れる感覚に、どんどん夢中にさせられていく……。 「幽霊とかいうのかよ! そんなん乗らねえからな」 「アハハハハ」 もうだんだん外で何を言ってるのか頭で理解できなくなってきた。 全てが溶けてしまうかのように朦朧としながら、高ぶった体は修平のを締め付けて、耳に響く生々しい音が理性を奪っていく。 「んっ……ッ…………」 狭い押入れには熱気が充満し、もう外は涼しい季節だというのに額には薄っすらと汗をかいていた。 声を我慢して苦しいのと、気持ちよすぎて辛いのが一緒になってもうわけがわからない。 世界の全てが目の前にいる修平だけになっていく気がした。 それは溺れてしまいそうなくらい怖い感覚だったけど、それでもいいと思ってしまう。 「……千秋」 修平が柔らかく微笑んで、俺の頬に触れた。 すると俺の耳元で、俺だけに聞こえる声で囁いた。 「千秋、イくよ……」 妙に色っぽい声は、吐射感を高ぶらせた。 もう、どうなったっていい……。 俺もイく……。 最後の突き上げの瞬間に修平が俺の口を塞ぐようにキスをして、俺は修平の背中や腕に爪を立てながらしがみつき俺と修平の腹を白濁で汚しながら激しくイッた。 「ンン…──────ッ」 俺がイくのと同時に修平の熱い白濁が腹の中に注ぎ込まれるのを感じる。 「あった! はやく行こうぜ!」 バタバタと同室のやつらが出て行った時には2人の息は切れ切れで、余韻に浸った体はピクピクと小刻みに震えていた。

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