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20.ねがいごとひとつ 2

事実、修平は俺がクラスの女子やら美人の先生と仲良さそうに話したりしていても全く動じなかった。 それはそれで俺の予想した範囲内ではあったんだけど……こうも安定していると逆にむかつくものだ。 そんな風に思ってしまう俺はつくづく天邪鬼だと思う。 以前は塚本の腐女子告白騒動で嫉妬めいたものを爆発させたものの、最近は俺が絶対に修平以外を好きになることないって高を括っているからに違いない。 確かに、修平以外を好きになることはないと思うけど、その俺の上で胡座をかいてる感がちょっと気に入らないのだ。 そんな風に余裕ぶっこいている修平は俺が女の子と話してるのを見る度に、俺が話し終わるとわざわざ近寄って、それくらいじゃ嫉妬しないと言いにやって来た。 でも、修平がそれくらいじゃ嫉妬しないのなんて予想済みだった俺は、とっておきの秘策を用意している。 修平には悪いけど本番はこれからなんだ。 そう思ったけど今は黙っておくことにする。 仲直りするまでの修平の態度が自分の為だっていうのは充分に理解してるし、これ以上その話を蒸し返すつもりも全くない。 でも、これくらい仕返ししたっていいと思うんだ。 俺がどれくらい嫉妬したか。 ポイントはそこなわけで。 修平は今朝から何人かに否定してたけど、まだ修平がカナと付き合ってると思っている奴らは多い。 だからこそ目には目をと言うか……俺だって嫉妬させたくなったんだ。 それで、修平を嫉妬させるにはと考えたらすぐにある人の顔が浮かぶ。 修平を焦らせるにはあの人しかいない。

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