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22.快活シンパシー 5

そりゃ仕方ないのはわかるけどなぁ。と考えていると佐々木がおかわりを入れて戻ってくる。 「佐々木もさ、妹には格好いいと思われたいよな?」 「そりゃ、妹には格好いい兄でいたいよなー。でもよく弟には贔屓だって怒鳴られるけど」 「あ、それ俺の弟も同じこと言ってる。つか、俺と佐々木ってどんだけ共通点あんだよ。まじウケる」 本当にこんなに共通点が多い友人なんて初めてだ。そしてお互い豪快に笑いあうと佐々木が俺に言った。 「確かに柏木は他人に思えないな! そうだ、名前で呼んで良い? オレのことは航って呼んで良いし」 「おう! わかった航って呼ぶ!」 そんなこんなで酒が入ったわけでもないのに、ファミレスで大いに盛り上がって航とはすっかり打ち解けたのだった。 「じゃあ、千秋またな~」 「おー、またー」 航と交差点でわかれると、自転車を走らせて部屋に帰った。 思った以上に盛り上がってしまったから少し帰りが遅くなったので、修平もさすがに帰って来てるだろう。 ✳︎✳︎✳︎ さっきのファミレスでのテンションがなかなか抜けず上機嫌のままいつもより力強くペダルをこいで帰り、玄関をあけるとリビングの電気がついていた。 「修平、ただいま……」 テレビでも観てるのかと思い、勢いよくリビングにつながるドアをあけると修平はソファの上で寝息を立てていた。 「こんなとこで寝てると風邪引くぞ」 軽く肩を揺するも起きる気配はない。 それに修平はシャワーを浴びたんだろう、シャンプーのいい匂いがした。 なんつーか、俺は修平の寝顔ってやつにめっぽう弱いからついついまた寝込みを襲いたくなる。 それで毎回返り討ちにあってるのにさ、俺って何回やられてもこればっかりは学習できない。 修平の規則正しい寝息とは裏腹に、俺の心拍は少しずつ上昇してくようで思わず生唾を飲み込んだ。 修平と付き合って3年が経っていた。一緒に住み始めてからは1年半。 そんくらい一緒に居たら巷で言うマンネリってのになるのかな? って思ってた。 でも実際はそんなことなくて、毎日ときめいたり、今だって修平の寝姿にドキッとしたりして……マンネリなんて本当にあるんだろうか。

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