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25.念ずれば福を呼ぶ⁉︎ 14

「でも、そんな女子の憧れと付き合うきっかけって何だったんだ? 今までの千秋の話を聞いていると……修平くんからってこと?」 「……そうだけど」 「へー! どんな感じだったんだよ!」 航は面白いものでも見つけたかのように身を乗り出して、俺たちの馴れ初めを聞きたがった。 こういうのって慣れてないし恥ずかしい気もするけど、今までそんなこと話したり出来る相手もいなかったから、隠したりせずにありのまま話せるのって少し嬉しくも思えた。 今までは他人ののろけ話とか聞いてても、よくこんなこと恥ずかしげもなく言えるよなって思ってけど、聞いてくれる相手がいると……ちょっと楽しい。 超恥ずかしいのにどうしてこういうのろけ話ってノッてくると人に言いたくなるんだろう。それに航は聞き上手みたいで俺も思わず色々と喋ってしまった。 ***** 「まじかー、修平くんって料理も出来んの!?」 「料理だけじゃなく家事全般得意だし、勉強も出来るし運動も出来る」 「すげー、そんなやつに好かれるってことがお前の一番のモテエピソードなんじゃねぇの」 そりゃそう思う。修平はすごい。 そんなすごいやつと付き合ってることが既に、奇跡みたいなことなんだろうなって。 「修平くんの料理ってなにが一番美味い?」 「なんでも美味いよ」 そんな感じで俺は調子に乗せられてしまって、乗せられるまま航にのろけ話を続けていた。 すると盛り上がっていたそのとき、航がこう切り出した。 「……変なこと聞いていい?」 「なんだよ」 「純粋に疑問に思ったことなんだけど、聞いてもいいか?」 「だから、何をだよ」 「でも、なんて言ったらいいんだろう……」 さっきまで身を乗り出していたくせに、途端に航はモジモジし始めたかと思えば俯きながら俺の方をチラチラ見ている。 なかなか言い出そうとしない航に少しイライラしていると、航は俺に顔を近づけて小声で聞いてきたんだ。 「……あっちの方はどうしてんだよ」 「ん? あっちって何?」 航が言ってる意味がよくわからなくて聞き返すと、航はほんのりと顔を赤らめながら、また何って言っていいのか悩んでいるように頭を抱えたながらも小声で耳打ちしてきた。 「だから、アレだよ。アレ。男ってどうするのか……わかんねぇから。あの……ほら、エッチ……とか……」

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