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第23話 家族

姉の元へ会いに行く。 この日は和樹の仕事の休みの日だった。 だからお昼の面会時間に行けた。 「和樹!ついにあなた叔父さんになっちゃったわよ!」 あやがテンション高く和樹に第一声を投げてきた。 「あや、もう体大丈夫なの?」 「え?そりゃあちこち痛いわよ!でもそれより母性爆発中なの。お乳あげたりする時もう食べちゃいたいくらい可愛くて・・・和樹も見たんでしょ?うちの子!」 「うん見たよ。可愛かった〜」 思わず笑顔になる。 「名前考えなきゃなんだけど、決めれなくて。秀一とずーっとその話よ」 「ふふ。そうだね名前考えなきゃだよ」 「和樹も何だかこの前会った時よりいい顔してるけど、なんかあったの?昨日お父さんが来て和樹と話ししたって嬉しそうに言ってたけど?」 「うん。お父さんからお母さんとの馴れ初め話聞かされたよ。もう何だか聞いてて恥ずかしくなちゃったよ。自分の親の恋バナなんて」 「あ〜それわかるー。当時の私の気持ちよ!それ。 お父さんにウジウジするなーって言ってたもんね。私」 そう言いながら笑う。 「お姉ちゃん、いつもありがとうね」 おもむろに和樹が言った。 「和樹・・・お姉ちゃんとか言うから!びっくりしたー。おうよ!これからも和樹、よろしく頼みますよ。おじさん!」 そう言ったあやがくるりと向きを変えた。 「母になると涙もろくなるの!和樹ちょっとうちの赤ちゃん見てきてよ!」 そう言うものだからあやの病室を出て、赤ちゃんが並んでいるところへ見に行く。 「おう、和樹。お前もきてたんだな」 お父さんもずっとそこにいたのだろう。もうジジバカ炸裂している。 「お父さんは仕事は?今日は休み?」 「ああ、今日は休みだよ。働いてられるか!こんなに可愛い孫娘が生まれたのに・・・」 「お父さん仕事も家庭も適度にね。体壊さないようにしてよ」 和樹がそう言うのを聞いて目を細めて 「そうだな、そうするよ」 そう言って頷く父だった。

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