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殺人鬼6
手についた精液を利用して、男は俺の穴をほぐしはじめた 。
これをされると、俺は情けないけど、もうなすがままになる。
喘ぐ。
「女の顔になってる。やっぱりオマエ、エロい」
男に言われるのが癪だけど、俺は感じてしまう。
さっきまでのヤる方の快楽とは、コレは違う快楽で、俺はツライ。
スゴイイイけどツライ。
俺はこの人が抱きたいのに。
男は血で汚れた俺のTシャツを脱がせた。
血で汚れた身体は男を高ぶらせたらしい。
立ち上がっていた。
俺の背中をもう片方の手で支えながら、男が俺の乳首に唇を落とす。
吸われ、舐められる。
「いい・・・もっと吸って・・」
俺は男の髪を撫でながら言う。
もう、スイッチが入ってしまえば俺はどんなことでも言うし、浅ましく強請る。
そんな身体にされてしまった。
「いいねぇ。穴になってきたね」
男が笑った。
後ろに入れられながら、胸を弄られれば、俺は簡単に射精した。
「気持ち、いい、コレ、好き」
朦朧と呟く。
「可愛い」
男が囁く。
すがりつくものがない立ったままのセックスはつらくて、俺は崩れ落ちそうになる。
結局、土の上で四つん這いになった俺を、男は犯す。
「オマエの中、最高。めちゃくちゃイイ」
男は息を荒げて言う。
口の中に指を突っ込まれてかき回される。
それさえも気持ちいい。
奥を突かれる。
背中が反る。
「こんなにいいなんて、思ってなかった」
かすれる声で言われてドキドキした。
どんな顔して、言っているのかと思った。
顔が見たかった。
「たまんない」
吐息のように囁かれたら、俺の方が堪らなくなった。
俺の身体は正直で、立ち上がる俺のモノを見て男は小さく笑った。
「ホント、可愛い」
一番深いところでイカされた。
中でも、前でもイッた。
男も俺をイカせてからイった。
俺から萎えたものを引き抜き、男は俺を抱き起こした。
「後はお家でね、ゆっくりしよう」
そう笑った。
「もっとしたい」
そう言ってしまって赤くなる。
俺は、もうすっかり、男が与えるセックスに溺れてしまっていた。
でもしたい。
抱かれるのは納得がいかない、けど、気持ちいい。
セックスはいい。
何も考えなくてすむ。
俺は一週間がたつことを、また殺人が始まることから目を背けていた。
その考えから逃げたくて、俺は自分から男に口付けて、男を誘った
教えられた、淫らな舌使い。
男が反応したのがわかる。
俺は唇を離し、ひざまずいて男のそれを咥えた。
教えられたように舌で舐め、唇でしごく。
「覚えがいいってのも怖いな」
男が荒い呼吸で言った。
髪を優しく撫でられている。
「ホント、ヤバい。エロい」
男の声に俺は男の顔を見上げた。
俺に言わせれば男の方がエロかった。
男が俺の愛撫に感じて、声を漏らすのを俺は恍惚として見つめていた。
俺はこの人が好きなんだろうか。
俺はどうすればいいんだろう。
この人が殺していくのを見続けていくのだろうか。
「ヤバい出る」
男が声をあげた。
俺の口の中でこの人が放つものを飲み込む。
達するその時のこの人の顔が好きで。
たまらなくて。
俺はどうすればいいんだろう。
どうすればいいんだろう。
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