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殺人鬼15

 遠い遠い遠い。  熱さに焼かれる。  でも遠い遠い遠い。  でも気持ちいい。  俺は声をあげながら男を受け入れていた。  男は飢えたように俺を貪る。  吠えながら突き上げられる  血塗れの男に俺は抱かれていた。   メガネの男の生首を抱えて男は戻ってきた。  首には顔がなかった。  目も鼻も唇も、耳さえなかった。  男は、首をその辺に投げると、車のボンネットに座っていた俺をボンネットに押し倒した。   「お前には僕は殺人鬼か?」  男はそう言いながら、僕の服を剥がしていく。  苛立ちがある。  唇を重ねられた。  舌で唇を割られる。   血の味がした。  舌は淫らに動く。  俺はその舌に応えるだけた。  教えられたように。  「簡単にとろけるくせに、すぐにここはこんなに立てるくせに」  俺のものを掴んで手荒にしごかれた。  最近では男はここも弄るようになった。  俺は呻く。  「ここはもう、色も形も変えてしまっているくせに」  乳首を強く噛まれる。  俺は声をあげた。  毎日毎日、そうされているうちに、乳首は色付き、淫らな形に変わっていた。  そして、触れられ、舐められたら、それだけで達することが出来る器官に変えられてしまっていた。   歯を当てられながら舐められた。  指で摘ままれながら吸われた。  しかも、もう片手で、俺のモノをしごかれ続けていて。  「ああ、そんな 、に、いっぺ、んにされ・・たら・・・」  俺は喘ぐ。  「きもちいい 、すご・・い、いい」  腰が勝手に淫らに動く。  男が扱く、そこからダラダラと精液が漏れる。  「すごいエロい顔とかするくせに」  男に強く手を動かされ 、俺は耐えきれず射精した。  「出る・・ああ」  俺は声をあげた。  その俺の顔を食い入るように男は見ていた。    「 気持ち良くても、それだけなんだね」  低い声で男は言った。    いきなり突っ込まれた。     慣らしもせずに後ろの穴に入れられた。  痛みに呻く。    男は今まで十分すぎるほど準備をしてきた。そんなことはされたことがなかった。  「毎日入れてんだ、すぐによくなる」  男は手荒に動く。  潤滑剤もなく動かされたら痛くて。    僕はうめいた。      悲鳴は殺す。  男が嫌がるのを知っているからだ。  「僕が怖いか、そんなに」  男が暗い目をして俺を見ていた  「悲鳴も殺して、嫌なことも我慢して、そうだね、僕が怖いね」    僕はささやく。      でも、もうガキに苦痛を与えるのは十分だった。  一度ガキの中で出した。  これで 、潤滑剤のかわりになるだろう。   僕はそのままガキの中にいてゆっくり揺する。        硬さはすぐに戻ってくる。   ガキの中は気持ち良いからだ。  今度は好きに動いても、ガキは苦痛の顔は見せない。    なんだか分からない焦りを消すかのように、殺した後の興奮を収めるために、腰を叩きつけた。  ガキは乱れる。  この感じているってことだけは、僕に怯えているからじゃないのがわかっているから余計に乱れさせたくて。  「殺すのはやめないけど、お前が少しでも、楽になるようにしてるのに」  僕はガキに叩きつけながら叫ぶ。    「お前が苦しがったらすぐに痛いことだってやめてやるのに」   ガキの気持ち良いとこを思い切りこすりあげる。  ガキの喉が、笛のような音をたてて 、背中が反り返った。  ガキの立ち上ったものから白濁が迸る。  でも、まだ立ち上がったままだ。  今のは中でイったのだ。    絞りとられるように中が締まり、僕も危うく持っていかれそうだった。  でも、ダメだ、まだダメだ。  空気を欲しがるようにガキが身体を震わせている。  快楽に身体が追いつかないのだ。  触れるだけでも、もう感じるほどに高まった身体に唇を落とし、舐めあげ、ガキの中で動いた。  「もう、ムリ、む、り、ああ、き、もち、いい」  ガキが譫言みたいに繰り返す。  脚が僕の腰に巻きつくようにまわされる。    背中に腕がまわされ、すがりつく。  もう。   こうなってしまえば、ガキは僕を怖がらない。  僕が殺人鬼でも気にしない。  「僕が好き?」  僕はそんな事さえささやきいた。  「好き」  とろけるようにガキが言う。  こんな状態なら何でも言うのがわかっているのに、僕の胸がはずんだ。  こんなに誰かを気にしたことはなかった。  抱く人間の身体だって、ここまでていねいに扱ったことはなかった。  「何で僕を怖がるんだ、お前だって、もう僕と同 じ化け物なのに」  再びガキの中で打ちつけながら僕は言った。  「こっちに来てよ。僕と同じモノになってよ」  僕は訴えた。  僕はガキを焼き尽くす。  遠い遠い遠い遠い。  中にいるのに。  遠い遠い遠い遠い。  ただ、僕はガキを快楽で焼くしかなかった。  「僕はお前お前がお前が」  僕は吠えた。  その先に続ける言葉も分からないままに。  ただ、ガキを焼き尽くすしかなかった。  遠い遠い遠い遠い。  なぜこんなにも遠いのだろう。  

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