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捕食者1

 男が拗ねた。  俺に触らない。  ずっとひっきりなしに触ってきて、弄って、何かあったら入れてきたのに。  死体の処理の連絡をし、車で帰る途中も、普段なら俺の身体のどこかに触れながらとか 、とにかく止まる度にキスしたりとか、そういう感じになるはずなのに、一切触れようとはしない。  怒ってはいない。  言葉は優しいし、服も着せてくれたし。     ただ、服を着せる時も絶対に触らない。  拗ねているのがわかった。  理由はわかる。  俺が殺人を受入れられないからだ。  そのことに怯えて、男に怯えるからだ。  でも、こればかりは。  こればかりは。  受入れられないのは仕方ないと思う。  そんなに簡単に俺も殺人鬼にはなれない。  でも、男に触れられないと、ちょっと身体がうずく。  激しくされた後は、とにかく優しく、ぐずぐずになるまでされのが、セットになっていたからここのところ。  優しく泣かされるはずだったから、身体が少し期待してしまって。  家に帰っても、男は風呂もサッサと一人で浴びて出て風呂場から出て行った。  いつもなら、嫌がる俺を押さえつけてでも、俺の穴の後始末を夢中になってするのに。  そのまま、風呂で始めたり・・・。  怒っているわけでも冷たいわけでもない。  むしろ優しい。  ちゃんとバスタオルやパジャマを出してくれてるし。  男はサッサとベッドに潜り込んで、寝てる。  男は不死身だが、眠る。  身体のためと言うより、寝た方が脳が上手くリセット出来るのだと言っていた。  それは俺も同じで。  今日も色々有りすぎた。  リセットしたいかな。  でも、俺は一緒のベッドに入っていいものか悩んだ。  俺はソファーででも寝よう。  部屋を出ようとしたら、咎められた。  「どこへ行く!ここで寝ろ」  男が布団をめくって隣りをたたいた。  この人、拗ねたらややこしい。  おずおずとベッドに入る。  目の前に男の顔があって。  俺をにらんでいて、それがすごい好みの顔で。  俺の股間がうずいた。  抱きたい。  でも、拗ねてるから絶対無理だ。  というより、拗ねてなくても、絶対無理なのに。  せめて背中を向けようとしたら、それもだめだと怒る。  キスの距離に顔があるのに、ほんの少しも身体が触れ合っていないのが、変な感じで。   妙に真面目な目で男が俺を見つめていた。  綺麗な、でも冷笑的な感じのする、男の顔がそこにあった。  ふだんは俺には優しい笑顔を向けるのに、今はムスッと俺を見つめている。  せめて視線を外そうとしたら男の機嫌が悪くなる気配がしたので、俺はそれを諦めた。  どうすればいいわけ、コレ。  見つめ合う。  ほんの少し、ほんの少し近づけばキスになる。  近くに、目が、頬が、唇がある。  触れたい。  でも、すごい不機嫌そうだし。  睫か数えられる位近い。  キスしたい。  くすぶった欲望が、俺の真ん中にある。  男としたりないからだ。   この人に触りたい。  抱きたい。  男に素股させてもらったことを思い出してしまった。  ダメだ。  たってる。  男の目は不機嫌だけど 、何かがその目の奥にあって。  そらせなくて。  俺は震える指を伸ばして、男の髪に触れていた。  殺されてもいいから、触りたかった。      この人に。  男は相変わらず、不機嫌な顔だけど 、俺の指を拒否しなかった。  髪を撫でる。  もっと触れたい。    俺は男の唇を指で撫でた。   俺にキスする唇だ。  俺を 愛撫する唇だ。  男はただ、俺を見つめるだけ。  いつもは怒りや、欲望が満ちた目が、今はただ透明に俺を見つめている。  何かを隠した目。  何を考えている?  もう、どうでもいい。   この人に触れたい。  俺は自分から唇を重ねた。  俺は舌で男の唇を割って、男の舌を探した。  いつもは俺を奪うように動く舌は、俺のなすがままになっていた。  拒否はされていない。  俺は喜びに震えながら、男の口内を犯した。  ずっとこうしたかった。   男を抱き寄せた。  身長も体重も同じ位だ。    170ちょい。  俺は16だ。  まだ身長は伸びるし、もっと身体もでかくなる。  この人を組み敷く方が似合うようになる。  抵抗しない男に、俺は夢のように、ずっと願っていたことをしていく。       パジャマのボタンを外す。  白い胸。  そして、俺はずっと願っていたことをする。  男の淡い乳首を口に含んだ。  舐める。  俺がこの人にヤられるように。  男は確かに吐息をこぼした。  俺は舞い上がった。    

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