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夜会

深夜にさしかかろうとした時にそれは始まる。 指定の時間に主人であるルースのプライベートルームを訪れるアレク。その後ろにはメイド数人と同じく従者の数名が続いている。 ノックをするとすぐに「入れ」と返事が返ってくる。 「失礼致します」 深く一礼してからドアをくぐる。 「時間通りだな。さすがアレクだ。で、ちゃんと連れてきたのか?」 チラリとアレクの後ろを見る。後を付いてきていたはずの使用人達は初めて見るルースのプライベートルームに足を踏み入れていいものかとしり込みをしていた。 「はい、多少緊張しているようです。それに……この様な姿のルース様を見て驚いたのでは?」 ルースは既に服を脱ぎ捨てた状態で椅子に腰かけて怪しく笑っている。 「なんだ、説明はしてないのか?」 「多少は……ですが、まさかお召し物無しに待機されていた事に驚いたのでしょう」 アレクは見慣れたものだから耐性はあるが、やはり妖艶に美しく笑う主人ルースを見ると目を背けたくなる。美しく整った体躯と白い肌が月明かりに照らされて艶めかしく、妖艶に光っているようだった。 「ふん、まぁいい……遠慮はいらないから早くドアを閉めろ」 「畏まりました」 アレクは使用人達に中へ入るよう促し、扉を閉め鍵をかけた。 ある者はルースの体をまじまじと見つめ、ある者は部屋の中を見渡し、またある者はどうしたら良いのかと床を見つめていた。 「さぁ、アレクこっちへ来い」 「……はい」 ルースはアレクのみを自分の元へ呼び、手を差し出す。アレクは膝まづいて白く輝く手の甲に口付ける。 それが合図となり、ルースはゆっくりと組んでいた足を解き、ゆっくりと広げてみせる。 「……っ」 「ルース様」 「きゃっ」 使用人達にもその全てが晒される。使用人達は目を覆ったり、下を向いたりと様々な反応を見せる。 「なかなかいい反応する奴らを集めたな」 「……はい。まだこの屋敷に来て間も無い者たちですが」 「だろうな、あまり見ない顔ばかりだ。まぁ、そんな事はどうでもいい、早く始めろ」 「わかりました」 アレクは頷くとまず手始めにルースの足を持ち上げ口付けた。足の指の1本1本を丁寧に舐めあげ指の間も丹念に舌を這わせた。 「っん……」 ほんの少しルースの足の指に力が篭もる。柔らかく、濡れた舌が蠢く感触はなんとも言えないものだった。 片足を丹念に舐め終わると、今度は反対も同じように奉仕をして行く。 「アレクさん、あの……」 使用人のひとりが声を出す。 「シー。お前らは見ていろ」 ルースはその使用人に向けて言った。 使用人の数人はとてもじゃないが見ていられないとそっぽを向いていたが、ルースの洩らす甘く切ない喘ぎ声を耳にすると思わず視線を向けてしまう。そして、ルースの見せる痴態があまりに美しく、甘美で目が離せなくなっていた。

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