8 / 13
強制
「ぁっ……ふぁ……なんだ……か、からだが……あつい……」
暴れたせいで薬が早く回ったらしい……ルースの意識とは反対に体はどんどん熱を帯び、敏感さを増していく。
「どうやら効いてきたみたいだねぇ……ほら、見てご覧。触れてないのに君のココ、元気になってきているよ」
ガウリンが厭らしい手つきで太ももを撫で上げる。続けて、ザリザリの舌で胸の突起を舐め取られる。
「ひぃっ」
カサつく手の感触と乾いた舌の感触が何とも気持ち悪く、寒気がする程だ。
「なんだ、これだけで気持ちがいいのか?……これだから淫乱坊ちゃんなんて呼ばれるんだよ」
「き、もちいいわけあるか……あまりの気持ち悪さに吐き気がしたんだよ」
ルースはガウリンの顔を目掛けてペッと唾を吐き出した。唾はガウリンの頬に命中。生意気な態度は変わらず、ガウリンの怒りを増幅させる。
「いい気になるなと言っただろうが、このクソガキが!」
声を荒らげたガウリンの拳がルースのみぞおちに直撃する。
「ぅぐっ……かはっ」
その衝撃で胃液が逆流した。
「な、にをする……」
「お前がいつまでも生意気だから教育してやってるんじゃないか」
「誰もそんなの頼んでない……」
どうにか縄から抜け出せないかモゾモゾと動いてみるも、硬く結ばれた縄は解けるどころか緩むこともしなかった。むしろ少しキツくなったような気さえしている。
「くそっ」
焦った様子のルースの姿を見てガウリンは気持ちの悪い笑みを浮かべている。
「さぁ、お遊びはここまでだよ、ルース」
ガウリンはむき出しになったルースのしりたぶを鷲掴み、揉み始める。
「おぉ……肌が吸い付く。さすがの若さだなぁ。……こっちもさっきより勃起してるじゃないか。なんだかんだ言って感じてるんじゃないか」
ニタニタと笑みを浮かべ、続けてルースの股間をまさぐった。
確かにルースの股間はさっきから血液が集中し、反応している。だが、決して快感があるからという訳では無い。薬のせいで強制的に勃たされているだけだ。
「や、めろ……きもち、わるいっ……その……汚い手をはなせ……っ」
「……何?」
「離せと……言っている。お前ごときがこの俺に触れるなど、本来なら許されるはずがないんだからな……っ」
「許すもなにも……昔、お前の事を可愛がってやっただろう……忘れたのか?」
「あぁ、忘れたなぁ……生憎そんな記憶どこにもないねっ」
ルースはずっと反抗的な態度のままガウリンに盾つこうとする。
「ならば、新たに覚えてもらうとしようか……」
「だまれっ……あぐっ……んぅっ……」
無理やり口を開けられ舌を引っ張られる。
「や、えろ……ほの、へんはいっ」
「酷いなぁ。そんな悪い事を言う口は塞いでしまおうか」
「やめっ……んんっ」
どこから取り出したのか、ガウリンは猿轡を手早くルースに装着してしまう。
「んんーーっんぅー!!」
「これからたっぷり時間をかけて調教してあげようね」
ガウリンはそう言うとルースの足を持ち上げ開脚するような形で縛り上げた。
「んんっ……っんぅ……んぐーーーーっ」
言葉を封じられても抵抗する事を諦めないルース。
だが、これだけ騒いでも誰も助けに来ないことやガウリンに使われた薬がかなり効いてきた事でルースは半ば混乱し始めていた。それを知られる訳には行かないとルースはガウリンを睨みつけた。
「まだそんな目が出来るのか……ならば……」
ガウリンはもう一度注射を取りだした。
「これはさっきのよりも強いヤツだよ。コレを使って正気を保ってられたのは居ないそうだ」
これでお前も従順な性奴隷だとガウリンは言いながら容赦なくソレを打ち込んだ。
「んぐぅっーーーー」
チクリとした痛みはすぐに消え、じんわりと熱い何かが血管の中を通る気がした。
「うぅ……ん……」
さっきのよりも強力と言うのは本当らしい。薬を打たれた直後からさっきのとは比べ物にならない程に体が疼き始めてしまう。
睨みをきかせていた目も段々と蕩け、涙まで浮かべる始末。だがそれは薬のせいなのか、不甲斐ない自分に嫌気がさしてなのか分からない。
一層のこと、諦めて好きにさせればいいのかとすら思う程にルースは疲弊し始めていた。
ともだちにシェアしよう!