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怒
「……くそっ、もう……やめっ」
ルースは薬のせいで強制的に快感を与えられそれに耐えるのがやっとだった。
「そろそろ素直になればいいのに……欲しいんだろう、ここに。なぁ……?」
「そ、んな……お粗末な物が欲しいとか……死んでもありえないっ……」
「強がらなくてもいいんだぞ。お前のココは欲しくて堪らないと言ってるじゃないか」
さっきからガウリンは珠状の物が連なった器具をルースの後孔へと入れては出してを繰り返している。身体はかなり敏感になっていて常にルースのペニスからはとめどなく先走りが溢れていた。感じたくないと思いながらも言う事を聞かない自分の身体に苛立ちすら覚える。
「んぁっ……」
「ほら、気持ちいいのだろ?そろそろ本物の熱が欲しい頃では無いのか?」
「まさか……、笑わせるなっ……はぁ、んん……お、れはこんなのじゃ……満足しない……ましてや、そんな粗末で汚いのなんて……病気でも移されたらかなわない、からなっ……」
嘲笑うように言えばガウリンは怒りが込み上げワナワナと小刻みに震えている。
ルースはそんなガウリンに追い打ちをかける。
「こんなんじゃ、女ひとり満足しないだろうな。使い物にならないんだから切り落としてしまえばいいんじゃないのか?」
「こんのぉ……人が優しくしてやればつけ上がりやがって!もう我慢ならんっ!今すぐぶち込んでやる!」
ついにキレたガウリンはルースの首を掴みあげ力を込めた。
「うぐっ……ぐぁっ」
苦しいと声を上げようにもかなりの力で喉を締められてるせいで言葉が出てこない。
「使えないかどうか、お前が確認するといい……」
ガウリンは乱雑に後孔から珠状の物が連なったそれを抜き、自身の男根を宛てがう。
「や、めっ……」
入口を擦られる感覚に悪寒が走る。逃げようにも縛られ自由は利かないルースは腰を捩るのが精一杯の抵抗だった。
「ほら、もう入ってしまいそうだぞ……お前のだらしなく口を開いた臀に栓をしてやらないとなぁ?」
「や、だ……きもちわるっ……」
もうダメだとルースは目を瞑った。
「ぅ……」
「お前がいい子にしていたらすぐに終わっていたのになぁ」
「ひっ……ゃ……」
本当はとてつもなく嫌だが、奴が言う通り、満足するまで我慢する方が利口に思えたルースは反抗することを止めた。
「そう、いい子だ……たっぷり気持ちよくしてやるからな……」
「っ……」
吐き気さえするこの行為を受け入れようとしたその時だった。
鍵のかかっているはずのドアが蹴り破られる。
「な、なんだ!?」
びっくりしたガウリンはルースから離れ振り返った。
「失礼致します。我が主に呼ばれた気がしたのですが……、これはこれはガウリン様、こんな所でなにをなされてるんです?」
「こ、これは……その……」
アレクに睨まれたガウリンは言葉を濁す。
ルースはすかさずアレク助けを求めた。
「アレク……たすけ……」
「ガウリンさま、……これはどういう事ですか?」
「いや、コイツが勝手に……盛りだしたんだ……」
「おやおや、ルース様。今夜は我慢してくださいと注意したでしょう?」
「ち、ちが……コイツがなんか変な薬……使って……」
「薬、ですか?」
アレクはピクリと眉を動かした。表情こそ変わらないが何となく雰囲気というか、空気が変わった気がした。それを感じとったのはルースだけでガウリンは言い訳を続けた。
「そう、気持ちよくなれる薬を使いたいとコイツが言うから……ちょうど暇だったし構ってやろうと……誰にでも足を開くんだ、別にいいじゃないか」
何とか言い逃れしようと言葉を並べていくうちにアレクの顔は強ばっていく。全くそれに気が付かないガウリンはいくつもの貴族にそぐわしくない言葉を発する。
「……なるほど?」
「い、いつもしている事だろう?何がいけないんだ?」
「……ルース様を離しなさい」
「なん、だと?」
「聞こえなかったのか?ルース様から離れろと言っている」
アレクは目を血走らせて言った。
「早くしないと……私は貴方を殺しかねない……さぁ、はやく」
アレクのその雰囲気から本気だと感じたガウリンは素直にルースから離れる。
「お、俺は悪くない、からな……コイツが誘ってきたんだ……はしたなく脚を開いて、雌のように誘うから……だから……っう」
言い訳を並べる男の腹に素早く拳をくい込ませるアレク。ドスっという鈍い音からしてかなり痛そうだ。
ガウリンはみぞおちに拳をくらい胃液を吐き出した。
「……俺のルース様を侮辱するな、このゲス野郎」
ついにキレたアレクは何発も……ガウリンの顔が変わるほど殴りつけた。
「ヒィッ、も、もうやめ……すまなかった……あ、あやまる……この通り……」
ガウリンはその場に額を擦り付けながら謝罪の言葉を口にする。
「許されるはずが無いでしょう……あなたはルース様を蔑んだだけじゃなく、性欲処理の玩具にしようとした……許せるはずがないだろう?なぁ!!」
完全にキレたアレクは力加減も分からずガウリンを蹴り飛ばす。
「ひぐっ……」
カハッと吐き出したつばに血が混じっている。それでもアレクは攻撃をやめようとしない。流石にこのままではガウリンが死ぬかもとルースはアレクの名前を呼んだ。
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