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クリスマス 第47話
「こんなもんかな……後は、コレを莉玖と一緒にやって……あ、そうだ、クリスマスリースも作るか!リースは明後日にしようかな~……どんなの作ろうか……」
制作のヒントにと『クリスマス制作』で検索をかける。
いろんなクリスマス制作の情報に混じって、ちょっとエッチなサンタコスの衣装も出て来た。
「あ、この子可愛い」
画面を飛ばしかけて、モデルの子の顔がわりと好みだったので思わず手が止まった。
そういや……ここに来てから俺抜いてねぇな……
他人の家に住み込みで働くなんて初めてで、緊張してそういう気分になれなかったというのもある。
しばらく抜いてないということを自覚した途端、急にムラムラしてきた。
静かに扉を開けて由羅の寝室を窺う。
莉玖の泣き声がしていないのを確認して、しっかりと扉を閉めた。
もう遅いから由羅は寝てるだろうし……一回抜いて寝るか。
***
年齢=彼女いない歴のオレにとって、セックスはもはやおとぎ話だ。
いつかは可愛い彼女をゲットして……と思っていた時期もあったが、中学高校と好きになった子に「綾乃くん言葉遣いが乱暴で怖い」「背が低いから一緒に歩くの恥ずかしい」などと噂されていることを知って、告白する前に玉砕するという何ともダサい結果に終わったので、正直なところ今は彼女が欲しいのかと聞かれると微妙だ。
せめて童貞で一生を終えるのだけは避けたいと思いつつも、そういうお店に行って筆おろしをするだけの余裕などない。
今の仕事でお金が貯まれば……一回思い切って行ってみようかな……と思わんでもないが、ソロ活動でも十分気持ちいいので、もういいかなと思ったり……
「っは……っ」
あ、そろそろイきそ……
手の動きを速めようとした瞬間、ふと視線を感じて顔を上げた。
「……え?」
たっぷり30秒程、いや、もっと長かったかもしれない。
オレは自分の股間を握ったままその場で固まった。
視線の先には、オレの雇い主であり、この家の家主でもある由羅が立っていた。
「え……っと……由羅……?」
オレはゴクリと唾を飲み込んで、ようやく言葉を絞り出した。
「ん?」
「あの……し、閉めて?」
「あぁ、そうだな」
由羅はオレの言葉でようやく扉を閉めた。
が、
「なんでお前が入ってきてんだよ!?」
「私のことは気にするな。続きをしていいぞ?」
「いやいやいや、おかしいだろっ!?ここはお前……見てないフリをしてそっと扉を閉じて出て行くのが優しさっつーかマナーじゃねぇの!?」
オレは由羅にツッコミながら、急いで服を着た。
別に男同士だし!?
ソロ活動すんのは生理現象だし!?
見られたところでどうってことねぇけど……
でも、ここは由羅の家だし……雇い主だし……やっぱマズイ……よな?
「綾乃はいつもこんな夜中に一人でしてたのか?」
由羅はパニクっているオレのことなど気にも留めずに隣に座った。
えええええ……この状況でオレの横に座るこいつの神経がわかんねぇ……何考えてんの!?
「……だよっ……」
「なんだ?」
「初めてだっつってんだよっ!!」
「初めて?」
「ここに来てからさっきのが初めてだったの!他人の家だから遠慮してて……ずっとしてなかったから一回ヌこうと思っただけなのに……」
「そうなのか。それは悪いことをしたな」
全然悪いことをしたと思っていない顔で由羅が謝る。
「で、何の用だよ?」
落ち着け。別にプライベートタイムに一人でしてたからって由羅に咎められる筋はない。
大きく息を吸って、なんとか心を鎮めようと努力しながら話しかけた。
「何が?」
「お前だよ!何か用があったから来たんじゃねぇのかよ!?」
「いや、別に用はない。ただ灯りが見えたからまだ起きているのかと思って様子をな……まさか自慰行為 をしてるとは思わなかったから……すまなかったな」
「何だよそれ!あ~もぅ……せめてもうちょっと遅く来いよ!お前のせいでイきそびれたし……」
久々のソロ活動だったのにめちゃくちゃ不完全燃焼だ……
「わかった、責任は取ってやろう」
「はぁ?責任って……え、ちょ!?お前どこ触って……!?」
オレの言葉に少し考え込んでいた由羅が、オレの股間に手を伸ばした。
「やめろって!何やってんだよっ!?」
「さっき私のせいでイけなかったんだろう?だから責任を持ってイかせてやる」
「いやいやいや、どんな責任だよっ!?いいから触んなって!」
由羅の手を股間から退けようと必死に抗っていると、由羅に手首を掴まれてベッドに押し倒された。
「綾乃、暴れるとイけないだろう?ちょっと大人しくしてろ」
「イけなくていいってっ!自分でするしっ!」
「一つ言っていいか?」
「なんだよっ!?」
「お前、下手だぞ?あれじゃなかなかイけないだろ。あんまり自分でやらないのか?」
「ぅ、うるせぇよっ!」
一人でやんのに下手も上手いもあるかよっ!?自分が気持ち良けりゃいいんじゃねぇの!?
「まぁ騙されたと思ってちょっと任せて見ろ」
「騙されたと思ってって……ぁっ」
由羅がずぼっと手を突っ込んでオレのモノを取り出した。
「イきかけだったから良い感じに濡れてるな」
「うるさっ……ぁんっ……!?」
由羅の手を押さえようとしていたオレは、自分の声に驚いて慌てて口を押さえた。
「どうした?あぁ、声我慢しなくてもいいぞ?」
「声って……っやだっ由羅っ……んっ!」
AVみたいな喘ぎ声が自分の口から出たことが衝撃すぎて、羞恥心に顔が熱くなる。
必死に口唇を噛みしめて声を我慢していると、由羅がふっと笑った。
「そんなに噛みしめてると口唇が切れるぞ。声出してもいいから、口は開けておけ」
そういう気遣いをしてくれるなら、まず!その手を!離してくれませんかね!?
ああああ~!!!もうなんでもいいから早く終われぇええっ!!
***
数十分後――
「綾乃?」
「やらぁ……も、むりぃ……」
「呂律が回ってないぞ、トんでるのか?おい、大丈夫か?」
由羅にペチペチと頬を叩かれているのはわかるが、身体中の力が入らない。
結果的に、オレは由羅の手練手管にやられてイかされまくったらしい。もう何が何だかわからない。
由羅の呼びかけに答える余裕もなくて肩で息をしていると、由羅がタオルで身体を拭いているのを感じた。
もうホントなんなのコイツ……最悪……
「綾乃?もう寝るか?」
「ぅ……ん……」
「おやすみ」
当然のように由羅が頭を撫でて来る。
頭の中では、やめろ!と由羅の手を払っていたが、実際にはオレはそのまま眠ってしまっていた……
***
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